この日誌は、公開するけどTLには載せない。
ただの独り言。
今は集会所となっているソナの家には、誰しも持って居る荷物の配置場所がある。
いわゆる収納家具というやつだ
そこに二つ(正確にはスタック2個分と、出来ないものが1個)ある。
トマトは、彼女は気まぐれで送ってきたのだろう。
手紙にくっついてきたやつだ。二回の手紙で一個ずつ。
貰った時は居なくなるとも思わず、家の郵便受けで受け取って収納箱になんとなく入れておいた。
そして、彼女が消えてから気づいた。
ソナはこの収納ボックスに、トマトはそれ以外を入れたことが無い。
つまり、スタックされているトマトはまぎれも無く、彼女から贈られたものだ。
だから、ソナはトマトを収納ボックスに入れることはもはやない。
もう一つはお招きのつばさ。
ソナは、彼女から彼女が作った名前入りのアイテムを貰ったことは無い。
キャラクタが消えると容赦なく、その痕跡を消していく。
姿形や顔どころか、名前さえも消えていく。
便利ツールの牧場で、ソナのサブのペットを御世話した記録にはIDだけが表記されていた。
”心臓が凍りつく”というのを体感した。
ただ、ほとんど唯一残った彼女の名前のアイテム。
たとえ全財産失ったとしても、痛痒に感じなくとも、このアイテムだけは別格だろう。
その場所には、もはや他人が住んでいるけど。
一つ決めたことがある。
アストルティアを去る時は、この二つのアイテムを持ちだそう。
最後の一回を使って、”あの場所”へ飛ぼう。
ティソナをアストルティアに縛り付けた、あの場所に。