これはせいやが今のメイと合流する前に一緒に暮らしていたときの話です。
せいや)なあ、メイ。今からお兄ちゃんが怖い話をしてあげようか?
メイ)え、どんなのー!?
せいや)それはね...とある少女の物語だよ。
メイ)楽しみー!
せいや)昔、あるところに、一人の少女がいました。
少女はいつもひとりぼっちで、他の子からとても恐れられていました。というのも、彼女は不思議な力を持っていました。その力とは、霊力でした。しかも、外見もとても怖かったのです。黒いショートの髪に黒い瞳、そして肌は白い、などと。彼女の味方は兄しかいませんでした。
ある日、少女と兄は、近くの洞窟に探検に行こうと考えました。
兄)いいか、今から行く洞窟はこの変でも知られていない未開の地だ。気をつけるんだぞ。
少女)う、うん。
二人は洞窟に向かいました。
兄)ん、なんか壁に書いてるぞ。なになに。
そこにはこう書いてあった。
「ここは危ないよ!」と
兄)書き方からして子供のいたずらだろ。いくぞ。
少女)あ、うん!
二人ははいった。中は暗くて気味が悪い。
兄)ん、また何か壁に書いてるぞ。どれどれ。
「奥には絶対行くな!死ぬぞ!」と
兄)はあ、いくぞ。
二人はさらに奥に進んだ。
兄)またなんか書いてる。どれどれ。
「今から君たちは死ぬ」と
兄)書いてんだ...ん?
地震が起きた。
兄)な、なに...。お前は今から妹と離れることになるだと...!
少女)に、逃げようよ!お兄ちゃん!
兄)あ、ああ。急ぐぞ!
二人は必死に走った。しかし、
兄)ち、瓦礫が!う、うわーーー!!!
少女)お、お兄ちゃんー!
兄は洞窟の下に落ちた。
兄)逃げろーーー!!!......
兄は見えなくなった。少女は必死に走った。
どれくらいの時間がたっただろうか。少女はいつの間にか村にいた。
村人)お、お前、兄の方は!?
少女)え、私知らない...。
村人)お前が兄を誘拐し妖術で殺したんじゃないのか!?
少女)え、ち、違う...!私じゃない...!
村人は少女を村から追い出した。
せいや)って話だよー。
メイ)うーん、あんまり怖くない。
せいや)なんでも、この物語ってある人の人生を書いているらしいよ。
メイ)ええ、そうなのー?
ーーあれから10年。
メイ)運命って...分からないものだね。
終わり