荒谷誠也)く、冥、あぶな...か...ったな...。
影野冥)誠也!どうしたの!?誠也!
荒谷誠也)腹を...やら...れ...た...。
影野冥)え、どういうこと!?
冥は誠也の腹を抑えようとした。しかし、腹の部分が見当たらない。
影野冥)え、誠也、まさか...。
荒谷誠也)...ああ。俺の...腹は...やつに...つらぬ...か...れた...んだ...。
影野冥)ま、まさか!ここにいるなんてありえない!ここはあいつの体内のはずでしょ!?
荒谷誠也)まわり...をみ...てみ...ろ...。
冥はあたりを見渡した。そこは...
影野冥)あ、アテネ村...?
荒谷誠也)暗く...て...よく...わから...なか...ったが...そうら...しい...。ごほ!もう俺の...命...は...終わる...。
影野冥)そ、そんな!誠也!死んじゃだめだよ!まだスマブラの対戦とか旅行とか全然してないじゃない!
荒谷誠也)さ、さいご...に...これだけ...言わ...せ...てくれ...。冥...かならず...冥黒を...倒して...く...。
影野冥)せいやーーーーーーー!!!!!!!!!
誠也は死んだ。今回ばかりは心臓も動いていない。冥は力の限り叫んだ。
「ふん、生き延びたようだが、すぐに君もこの恐怖を味わって死ねる。ありがたく思うことだね。」
影野冥)あんたは...冥黒!
冥黒)人間とは愚かなもの。他人のために簡単に命を投げ捨てることができるなんて。ある意味尊敬ものだね。
影野冥)貴様...!よくも誠也を...!よくもアテネ村を...!
冥黒)今の君には誠也はいない。誠也がおらずして何ができる?
影野冥)...。
冥黒)君は、誠也がいたから今があるんだよ。あのとき誠也が君を成仏から救っていなかったらどうなってたと思う?あのとき誠也が君を男から女に戻そうと努力していなければどうなってたと思う?結局君は誠也に助けられてばかりなんだよ。一人では何もできない。単なるグライダー人間のようなものだ。そしてあの誠也もこんな者を助けようとするほど愚かだということも...ね。
影野冥)貴様...!誠也に向かってなんということを...!
冥黒)君たちのパワーをいただいたおかげで、ずいぶんとパワーアップすることができたよ。礼を言おう。
影野冥)許さない...。貴様だけは...!私の心の友、そして盟友の誠也を罵るなんて、絶対許さない!
冥黒)くだらぬ正義感だ。その口を動かせなくなるくらいたたきのめして、誠也のもとへ送ってあげるよ。
影野冥)...。
二人は黙って見つめあう。
影野冥)(今こそ、約1ヶ月の修行の成果を発揮するとき。誠也、見ていて...!)
冥黒)そろそろ死ぬ準備はできたかな?さっさと始めるよ!
冥黒は風林火山を放った。
影野冥)く、痛くないねぇ...。
冥黒)な、なに!いつ君にその耐久力が...!
影野冥)この約1ヶ月の修行は無駄ではなかった。冥黒、私だっていつまでも約5000万の力ではないんだ。短期決戦でいくよ。
冥はもろばの極意を使った。
冥黒)な、その技は誠也しか使えないはず...!
影野冥)マグマ!
冥はマグマを放った。
冥黒)く、なかなかやるが、我には敵うまい!
冥黒もマグマを放った。相討ちだ。
冥黒)我に敵うかーー!!
影野冥)貴様のような血も涙も無い奴に、私は絶対負けない!うおおおお!!!!
冥はさらにもろばの極意・改を使った。
冥黒)ば、ばかな...!貴様のどこにそんな力が...!
影野冥)この力は私の力ではない...。私と誠也の力だーーーーーー!!!!!!
マグマの相討ちは、冥が押しきった。
冥黒)く、うぐああああ!!!!!
影野冥)...まだ終わってない...?この邪悪な気は...。
「終わらぬ...。絶望は終わらぬぞーー!!!」
影野冥)冥黒、なんと醜い姿に...。
冥黒は憎しみに燃えていた。
「真の絶望を見せてやる!貴様ごときに敗れるなどあってたまるかーー!!」
影野冥)正義は負けない。今日こそ貴様の息の根が止まる日だ。さあ、最後の戦いといこうか。この世界の運命が決まる戦いを、私たちの手で終止符をうとう。
続く