…。
荒谷誠也)…なんだ、気のせいか。
誰もいないのに妙な音が誠也には聞こえる。
荒谷誠也)冥の正体…か。
冥の正体を断定することは現時点では不可能。かといってこんなところで冥の正体に繋がる証拠が見つかるとは考えられない。すると、
荒谷誠也)わ、なんだ!?
誠也の前に突然光の扉が現れた。
荒谷誠也)…はいれってか。
誠也は扉にはいった。
荒谷誠也)な、なんだこれ?
看板がひとつ、ポツンと置かれている。誠也は読んだ。
「汝、力を示すのだ。さすれば道が開かれん。」
荒谷誠也)え、どういう意味だよ…?
突然誠也の目の前にスライムが現れた。
スライム)…。
スライムは黙って誠也を見ている。
荒谷誠也)(これ絶対強いやつだ…)。
誠也はスライムを試しに殴ってみた。スライムは倒れた。
荒谷誠也)いや弱っ!?
なんて言ってるのも束の間、今度は冥黒が現れた。
荒谷誠也)め、冥黒!?
冥黒)貴様、正気に戻りたいんでしょ?
荒谷誠也)な、なぜそれを!
冥黒)貴様の考えてることくらい分かるよ。それより…。
冥黒は誠也に呟いた。内容は、誠也が正気に戻って勝幸を倒してくれるならわざとやられてあげるという内容だ。
荒谷誠也)…条件を飲もう。
冥黒)さあ、我をやってくれ…。
荒谷誠也)…。
誠也は手がでない。黒とはいえかけがえのない友に似た者(?)を倒すのは心が痛む。
冥黒)やれ!
荒谷誠也)…無理だ!冥と考えると手がだせない…。
冥黒)ふざけるな!
荒谷誠也)…!
冥黒)貴様は…。そんなひ弱な人間だったのか。失望したぞ。
冥黒は涙を隠して訴える。
荒谷誠也)…。
誠也は黙って剣をさやから抜く。
冥黒)…これこそが試練。貴様は勇気によって己の心境を越えられるか?
荒谷誠也)…。やれば…。いいのか…。
冥黒)はやくしろ。貴様待ちだぞ。
荒谷誠也)…。
誠也は剣に雷を集めはじめた。
荒谷誠也)…。
冥黒)我が姿を変えればいいのか?
冥黒は自身を悪魔の姿に変えた。
冥黒)これでいいだろう。こい!
荒谷誠也)…ごめんな、冥黒…。
シャキンッ
冥黒)…。それでいいんだ。
冥黒は消えた。
荒谷誠也)…。これでよかったのか?
誠也は看板を見た。
「よくぞ試練を突破した。次の試練を示そうぞ。」
荒谷誠也)む!?
看板の文字が急にかきかわった。
「我が望む歌を歌え。さすれば道が開かれん。」
荒谷誠也)な、歌だと!?…。しゃーねぇ。
誠也は歌いだした。
荒谷誠也)時はしのぎ足で…心をよこぎるのぉ…。もう話す言葉も…浮かばn
(薬師丸ひろ子より メイン・テーマ)
「もうやめい!他だ他!」
荒谷誠也)だ、誰だよ!…だめか。ならば!
誠也は歌う曲を変えた。
荒谷誠也)私は~いまぁ~、どこにあるのと~踏みしめた~足跡を~何度も~見つめかえす~枯れ葉を~
(いきものがかりにより YELL)
「やめい!」
荒谷誠也)これでもだめかよ…。
誠也はまた歌う曲を変えた。
荒谷誠也)昔と変わらない映画館、はじめてのデートで行ったね~今は隣にあなたはいない、モノクロがやk
(Every Little Thingより モノクローム)
「もうやめろ!」
荒谷誠也)どうすりゃいいんだよ…。
誠也はまた歌う曲を変えた。
荒谷誠也)…そういえば。
誠也は急に二次元のことを考えだした。
どうもあの話とこの話は似てる…。あいつの口調、容姿、性格…。そうか!
荒谷誠也)本当ははじめから~全てわかっていたと~全てが終わってから~やーっと分かるいつも~
「…。」
荒谷誠也)謎を解き明かす鍵は~今もそのっ手っのっなっか、君のこと、僕のこと、それは私のこと♪君のもの、僕のもの、それは私のもの♪
(終物語より dark cherry mystery)
「よろしい!」
荒谷誠也)やはりか…。ん?
続く