坂上優一)ん、なんだ?話って。
坂上心優)えっとね、優ちゃんって私とどういう経緯で結婚したんだっけ?
坂上優一)え、そんな話?
坂上心優)うん。
坂上優一)えっと、たしか…。
4年前
坂上優一)失礼します!
田中医院長)おお、きたか。
坂上優一)これからここで働かせていただきます、坂上です!よろしくお願いします!
田中医院長)元気がよくてなによりだ。それでは、さっそく仕事の流れを説明しようかの。山中君、よろしく頼む。
山中心優)はい!分かりました!
坂上優一)(だ、誰だこの笑顔がすごい人は…。)
山中心優)ただいまから案内をさせていただく、山中です!よろしくお願いします!
坂上優一)よ、よろしくお願いします。
優一は心優にこの施設についていろいろ案内してもらった。
山中心優)ここって、いい人ばかりで、とても働きやすいところなんですよー。
坂上優一)そ、そうなんですか。
山中心優)はい!患者さんたちもいい人が多いので、すぐに馴染めると思いますよー。
坂上優一)ところで、大塚さんはいつからここで…?
大塚心優)あ、今年です。
坂上優一)そ、そうなんですか。
大塚心優)少しこれから治療の予約がはいっているんですが、せっかくなのでモニターからご覧になられてはいかがでしょうか?
坂上優一)で、ではそうさせていただきます。
大塚心優)はいー。
優一は彼女の笑顔と優しさに少しずつひかれていった。
坂上優一)これがモニターか。さて、大塚さんの治療をみてみるか。
優一は治療をみた。
坂上優一)な、なんだこの治療方法は!?はやいし患者がまるで痛みを感じていない…。
優一がモニタールームをでたそのとき、
田中医院長)ああ、坂上君、これからとある患者の予約がはいっているんだが、君が治療を行ってみるのはいかがかね?
坂上優一)え、もう僕がやるんですか?
優一は困惑するも、やることにした。
坂上優一)さて、患者の依頼内容は…。虫歯の抜歯か。
優一は患者を診察台に寝かせ、心優がやっていた方法を真似してみた。すると、成功した。
坂上優一)で、できた…。
その日から優一の評判は病院中で話題になった。
大塚心優)坂上さん、すごいじゃないですか!
坂上優一)あ、はは、そうかな。
優一は心優にも興味をもたれるようになった。
「坂上君、だったっけ。」
坂上優一)あ、あなたは…?
黒野紗恵)私は黒野。君の上司にあたる者ってとこかしらね。君、ここでちょっと噂になってるよ。はいった初日に大塚さんの技を成功させるってね。
坂上優一)は、はあ…。
黒野紗恵)まあ、楽しみにしてるよ。
優一は何度も心優の技を成功させ、評判はどんどんあがっていった。
大塚心優)いやー、すごいねー。坂上さん。
坂上優一)はは、君のおかげだよ。
次第に二人も仲良くなっていった。
大塚心優)私ね、君のニックネーム考えたの。
坂上優一)へえ、どんなの?
大塚心優)優ちゃん!
坂上優一)あ、ああ…。
優一は彼女の笑顔にどんどんひかれていった。そしてある日決意した。
大塚心優)おはようござい…。ん、なんだこれ。
心優のデスクの上に、今日の午後7時に公園に来てください。と手紙があった。差出人は坂上優一だった。
午後7時
坂上優一)…。
公園に静かな足音で心優が歩いてきた。
坂上優一)…。あなたに一目惚れしました。結婚を前提に、お付き合いしてください。お願いします。
大塚心優)…!…坂上さん。
「よろしくお願いします!」
二人は抱き合った。
坂上優一)みたいなかんじじゃなかったか?
坂上心優)ああ、そんなんだったねー。いやー懐かしいなぁー。
坂上優一)あのときは嬉しかった…。てか、そろそろ仕事再開だぞ。
坂上心優)そうだね、いこっか。
続く