実優は病院の個室についた。
坂上実優)大丈夫なの!?優ちゃん!
実優は優一の状況が危ないということをきいてすぐ駆けつけたのである。
坂上優一)もう…限界なんだよ…。生きてる意味が分からない…。
坂上実優)何があったの、ケガが悪化でもしたの?…。ん?
実優は優一が手に何か握っているのに気づいた。
坂上実優)何を持っているの?
坂上優一)え、いや…。
実優は優一の手を掴み、何を持っているか確認した。
坂上実優)!?、な、ナイフ!?
坂上優一)おれは荒谷とか風斬とかの財布に過ぎないんだよ…。そんなおれが生きてても…。仕方ないだろ…。
そういうと優一はさらにナイフで自分の腹を切った。
坂上実優)やめて!そんなにやったらほんとに死んじゃうよ!ねえ、お願い!やめて!
坂上優一)…うるさい!それ以上とめたらお前も刺すぞ…!
坂上実優)お、お医者さん!助けて!殺される…!
その後優一は医者によって取り押さえられ、なんとか一命をとりとめた。
坂上優一)うう…。
坂上実優)(いじめにあうとこうまで性格に支障がでるものなのか…。)
坂上優一)とりあ。…げほ!えず安静にしとくから…。帰って…。
坂上実優)…。分かった。
実優は優一と軽くハグし、家に帰った。
坂上実優)優ちゃん!落ち着いて!ほら、教室に戻ろう?
優一が退院してから数日。今、屋上には優一と実優、誠也と白、そして担任の芝田亮仁がいる。なぜそのようなことになっているか。
坂上優一)もういやなんだよ!いじめはエスカレートするし、解決しそうにもない!もうこれ以上耐えれない!死んでやる!ここから落ちて!
芝田亮仁)落ち着くんだ!先生も君がこんなに苦しんでいるなんて知らなかったんだ!それは謝る!だからそんなところから飛び降りるのは…!
坂上実優)じゃあなんで私が相談したときたいして相手にしてくれなかったんですか!?
芝田亮仁)そ、それは…。ただじゃれあっているだけだと…。
坂上実優)私のあの訴えからどうすればそのような解釈ができるんですか!?
荒谷誠也)お前、わざわざセンコーにそんなこといってたのかよ。
風斬白)あんなゴミの味方するとか、てめえ正気なの?あいつはオレたちの金蔓なんだよ!てめえがあいつの彼女かなんか知らねえけど、邪魔なんだよ!
坂上優一)もう、なんで生きているか分からない…。もう死んでやる…!
荒谷誠也)へ、そんなこといって!どうせ死ぬ度胸なんかないくせに!そういうポーズはいらないんだよ!
芝田亮仁)いい加減にしろ!お前が自殺したら俺の教員免許が剥奪されかねないんだよ!お前一人に俺の人生壊されたくねえんだよ!
坂上優一)結局先生もこれだ…。自身の利益しか考えてない。おれのように今、死のうとしている人間がここにいるのに、こいつらは何も思わない…!次第にこのことも忘れ、自分たちはのんのんと生きていく。おれのように苦しんでいる人間がどれだけ大勢いるか…。日本政府はバカげている!何が義務教育だ!義務にするならせめて皆が満喫できる学園生活になるようにしろよ!おれみたいな…。こんな人種差別の世界が生まれてる時点でおかしいんだよ…!
坂上実優)優ちゃん…。
芝田亮仁)もういいからさっさとおりてこい!
坂上優一)…。
荒谷誠也)おら、死ぬ前に通帳はおいてけよ。いや、財布か?いや、そもそも死ぬ度胸もねえか?あははは!
風斬白)ほらほら死ねよー。死にたいんだろー?
坂上実優)!
実優はとっさにとびおりた優一の手を掴んだ。
坂上優一)離せ!もう生きるのは苦痛だ!死んだ方が幸せだ!
坂上実優)そんなのいやだ!私は優ちゃんと一緒がいいの!
風斬白)んじゃあてめえも一緒に死ね!
坂上実優)え?ちょ!
ドンッ
あの日、優一と実優は死んだ。原因は白の殺害。しかしそのことが世間に公表されることはなかった。なお、この事件をもとに、亮仁は教員免許を失った。
荒谷誠也)いやーあいつらがまじで死ぬなんてなー。
風斬白)もう笑いがとまらねえよ!ついでにあいつの彼女も死んだしさー。ゴミと一緒に生きる奴こそゴミなんだよ。
荒谷誠也)ははは、俺さ、あのセンコー嫌いだったんだよね。邪魔もんいなくなってまじスッキリしたわ!
荒谷誠也)あはははは!
風斬白)あはははは!
これはこの世界の現実。いじめている者は罪悪感など感じないのだ。それに、これで分かったであろう。いじめられている者に関わってもろくな末路にはならないと。これが未成年の冷酷な世界なのである。
終わり