オレはシロ。とある企業に勤める一般的な社員だ。
ユウイチ)なあシロ、またこの資料ミスがあるよ。何回注意したら分かるのかな。
シロ)サーセン。(指導もせずに仕事押し付けてるのはあんただろうが…。)
んでこいつはオレの上司、ユウイチ。まあ見て分かる通り、典型的なDQN上司だ。
ユウイチ)おいメイ、また前と同じようなミスしてるぞ!ほんと出来の悪い奴だな!
バチン!
メイ)ご、ごめんなさい…!
シロ)(じょ、女性に暴力!?いくらなんでもおかしいだろ!)
見て分かると思うが、この上司の被害にあってる人はオレ以外にもたくさんいる。男性にはもちろん、女性にまでパワハラ行為を行うとんでもない上司なんだ…。
シロ)あーただいま…。
サキ)今日も大変だったね…。
こいつはオレの妻のサキ。多忙なオレをフォローしてくれるキレイで優しい妻だ。といっても彼女もオレとおんなじような状況下ではあるんだが。
サキ)シロくん、最近忙しいみたいだけど、大丈夫…?
シロ)ああ、大丈夫さ…。
サキ)あまり無理しないでね…。シロくんの体調が一番だから…。
サキはシロを励ましながら料理を持っていく。
サキ)ノーワフ煮込みのディオンレータだよー。
シロ)おお!…ナニソレ。
シロとサキは夕食を共にした。
シロ)意外と旨いな。
サキ)でしょー。
シロとサキは夕食を共にした。
シロ)はあ、今は毎日が戦争だからな…。
サキ)現代の日本って大変だよね…。シロくんを見てると大変なんだなって思うよ…。
シロ)オレはあのパワハラ上司が嫌いなんだよ…。
サキ)ああ、ユウイチさん?たしかにちょっと横暴な人だよね…。私の上司さんはもう少しマトモな人だからいいけど…。
シロ)ああ…。
サキ)もしあれなら、転職も考えた方がいいかもよ…?
そう、察するように、オレとサキは職場は同じなんだ。よくいう、職場結婚って奴かな。
シロ)ああ…。あいつになんか一つ文句言えたらなぁ…。
翌日
ユウイチ)おいシロ!またミスがあるぞ!ほんとに使えない奴だな!
ユウイチはシロをひっぱたく。
シロ)いって…。
ユウイチ)無能が。
「あの、少しよろしいですか?」
シロ)…!
なんとユウイチに声をかけたのはサキだった。
ユウイチ)あ、サキさんですか。何かご用で?
サキ)…。
サキは一回呼吸を整えた。そしてここからサキの逆襲が始まった。
サキ)何じゃ…ねえよ!
ユウイチ)え…。
サキ)うちの夫の上司だかなんだか知らねえけどよ、部下をひっぱたく奴なんて、上司としてどうなんだよ!
社内はオレを含め、粛然とした様子に包まれた。社内では特に大人しいとされているサキが感情に任せて怒鳴っているのだから、無理もない。
サキ)上司っつうのは、部下をしっかり指導して成長させていくものだろ!自分の部下をストレス発散素材にしかできねえなら、もう上司なんかやめちまえよ!
さすがのユウイチも迫力とギャップに怖じけづいたみたいだ。
ユウイチ)す、すみませんでした…。
ユウイチはその日を境に、パワハラや暴言などをしてくることはなくなった。
ある日のシロのとこでの夕食時
シロ)にしても…よく上司にあんなこといえたなお前。
サキ)あはは…。シロくんとか、他の社員さんが好き放題されてたから、ついカッとなっちゃった…。
オレは、改めていい嫁を捕まえられたと思ったのだった。そして、サキの恐ろしさも同時に知ったのだった。
終わり