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家具マニア

せいや

[せいや]

キャラID
: WV822-335
種 族
: 人間
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 138

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せいやの冒険日誌

2020-05-06 00:58:35.0 2020-10-15 23:15:40.0テーマ:その他

[茶番]言葉がない世界

シロはとある世界の住人だった。その世界とは、

発言がない世界。則ち、互いの会話がない世界だ。彼の世界は話すという概念がない。それがその世界の法律なのか、はたまた話すという教育が行われていないのかは定かではない。しかし、この世界では話し声は何一つきこえない。きこえるとしたら、楽器を用いた音楽程度だろう。

シロはサキという配偶者がいた。言葉が交わせない以上、互いの名前は知らない。結婚の経緯?お互いに一目惚れしたか、とにかく話す機会はないはずだ。片方の優しさや気遣いという、言葉がなくても伝えられるものにまた片方が惹かれたのかも知れない。

サキは朝起きて、朝食を作る。シロは起きて仕事に行く準備をする。そしてサキの料理をシロは食べる。「美味しい」だの「不味い」だの言葉はないから、シロが彼女の料理にどう思っているかは未詳だ。しかし、彼女の料理にシロが嫌な顔はしない。サキもその顔にいつも安堵した表情を浮かべている。

シロはその後、会社に向かう。電車での通勤だ。誰かと体がぶつかっても、互いに礼を交えるだけ。切符を買い間違えても、相談ができない以上泣き寝入りするのみ。そもそも駅員は存在するのか?駅員の仕事をする以上、駅でのトラブルには対応できないといけない。しかし、声を出せないのにそのような対応が可能だろうか?それを知る術はない。

シロは会社に着いて、まず自分のデスクのパソコンを開く。そして、今日やるべき仕事の確認をする。静寂に包まれる中、黙々と作業を続けるシロを含めた会社員。言葉という概念がない以上、この世界の仕事は文字を必要としないものなのだろう。シロはできた業務を上司のフォルダに送った。上司の名前は定かではないが、あまり優しいという印象はない。上司はシロを睨んだ。シロは、自分が行った仕事にミスがあったと理解した。会社からは談笑の声はきこえない。上司のどなり声もきこえない。同僚同士の話し声もきこえない。ただ、心を落ち着かせるピアノ調の曲が響くのみ。始業から定時の間、静寂が途切れることはない。残業時間中ももちろん無音だ。発言がない以上、人間の話し声はきこえるはずもない。

定時になり、シロは会社を出る。そして出勤時と同じ道で帰る。サキはシロの帰りを待ち、夕食を作り、お風呂を沸かす。かえってきたシロはまずスーツを脱ぎ、バスルームに入る。20分もすればシロはそこから出て、部屋着に着替え、ダイニングルームに向かう。シロはテーブルに置いてある料理を見て笑みを浮かべた。正式名称は不明だが、肉の包み焼きとでもいうのだろうか。これがシロは好きなのだ。サキもシロが自分の料理を食べて笑顔になることが、なによりの喜びだった。

夕食後、二人は好きなことをする。主にやることは絵描きだ。言葉という概念がないこの世界では、絵を描くことは中々の暇潰しとなる。そしてそんなこんなで時間は過ぎ、シロとサキはパジャマに着替える。そしてベッドに入り、静かに目を閉じる。これが彼ら彼女らのルーティンである。あなたはこの世界をどう思いますか?
                               終わり
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