メイ)どういうものがいいのかな…。
サキ)自分の描きたいものでいいんだよ。
メイ)じゃあ…。猫とか?
サキ)いいね。それじゃあ、早速描いてみよう。
メイ)はーい。
私は、自分の世界に入りこみ、描くのに夢中になった。
サキ)そうそう、自分の思うままに、深く考えず塗ってみるといいよ。
先生の一言で、私はさらに自信を持って描ける。
サキ)うん、いい感じ。上手いね。
メイ)ありがとうございます…。
サキ)メイちゃん、才能がある…。これはもしかしたら…。
メイ)…?
サキ)あ、今日は時間だから、ここまでかな。基本は、毎日放課後に来てね。あ、水曜日と日曜日は休みだよ。
メイ)分かりました。
こうして今日の活動は終わった。
サキ)ただいまー。
リョウト)お、おかえり。スパゲッティ作っておいたぞ。
サキ)わあ、ありがとう。
私、サキはとある学校の美術教師をやっています。そして、こちらは私の夫のリョウトです。美術大学で知り合い、このように結婚に至りました。
リョウト)なんだ、やけに機嫌がいいな。
サキ)今日ね、美術部に侵入部員が入ってきたんだー。
リョウト)おお、それはよかったな。
サキ)メイちゃんって言うんだけどね、すごい才能のある子なんだ。
リョウト)ほう…。
サキ)もしかしたら、頑張ったらコンクール入賞も夢じゃないかも…。
リョウト)そんなにすごい子なのか。
サキ)うん、なんていうかね、本当に純粋に美術が好きって感じの子なんだ。きっと、才能開花したら、ほんとにすごい子になる気がするんだ。
リョウト)そうなのか。面白い子だな。
サキ)うん。さて、ご飯も終わったし、どうしよっか。
リョウト)俺はちょっと明日の展覧会に出す絵を仕上げないといけないから、描いてくる。
サキ)そっか。私、どうしようかな…。
私は、とりあえずゲーム機をつけました。
サキ)この前買ったドラゴンの森でもやってみようかな…。
リョウト)物騒な響きのゲームだな…。
サキ)わ、びっくりした。
一応美術教師ですが、ゲームも大好きなんです。まあ基本、翌日の授業の準備が忙しいので、あまりやる時間はありませんが…。
サキ)メイちゃん…。これからが勝負かな。私が応援しないと。
続く