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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2019-10-21 19:17:57.0 2019-10-22 15:36:13.0テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第14回〜夜風に吹かれて〜」

二人がこそこそ話していると、テントから
リルカが出てくる。
「知っていたのね”エゴート団”の事」
ライオウはそれを聞いて、目の奥がチラリと光り、
少し笑みを浮かべ
「ここに何しにきたか、聞かせてもらおうか?」


ーー
ーーー

場所を拠点中央にある焚き火の前に移して、
それぞれが掴んだ情報を出し合い、話し合う事になった。

リルカ側は、エゴート団はヴェリナードを中心に
活動し、どこで手に入れた不明だが、魔公子の住まう
海底離宮攻略に向かう突入部隊のメンバーがいると知り
その冒険者たちに部下をけしかけて襲っている事。

そしてその恩売りで自らの名を売り、魔公子に
取り入り、部下になろうと画策している事を話す。

一方、雷神会側。目的こそ知らなかったが、
最近裏社会で、非常に幅広く活動している
異様な一団であった事を把握していた。

略奪・誘拐・各地での破壊工作など。規模はそれほど
大きくないが、エゴート団の団員には表社会で指名手配クラスの
犯罪者たちに加え、多種多様の魔物もおり、並の兵士や冒険者では
まず歯が立たず、かの勇者である”ユルール”とそのPTは
レンダーシアに旅立ち、有力な冒険者たちはヴェリナード王国へ
集結中という事情。

その事から雷神会に秘密裏に街の有力者や各国の要人などから依頼が
かなり入ってきているらしく雷神会の傭兵達も現在、世界中に
ちりちりになって依頼をこなしている状況で

その頭領たるライオウも4日ぶりにジンライとライカのいる
この拠点に帰ってきた所だったらしい。

「という訳、俺りゃ大丈夫だが、部下達が疲弊してる上に
最近、気が立っていたんだ。来た時に、襲ってきたのは許してやってくれ」
「まぁ…それは良いけど、あの一発…痛かったわよ?」
リルカがお腹をさすりながら、言うとライオウは笑う。
「ガハハ!アレくらい耐えれない様なら、俺には勝てないぜ?」
「リルカ譲、ダンナ…いや今俺達ぁ、物凄く忙しいんでさぁ、
ここで少し休んだらまたダンナは、次の依頼で旅立つ事になってんでさぁ。」
「そうなのか…」

リルカは悲しそうな声を出した後、頭をうつむかせる。
その雰囲気を感じ取ったライオウは、わざとらしく咳をして
「ま、事情だけは聞いてやる。話してみな」

「あ、ありがとう」
少し顔を拭った後に
「あたしは、とある人から依頼を受けて、2つ下の妹と
協力してエゴート団を追っていたんだ。今話した情報もその過程で
知り得たもの、だが…その一団にどうやら、あたしの妹…マイカが
さらわれてしまったみたいなんだ」

とリルカは悔しさからか拳を握る。ライオウは腕組を崩さずにうんうんと
しながら
「なるほどな…んで、その妹さんってお前と同じ種族でオーガなのか?」
「いや、違う。あたしには種族違いで二人の妹がいるんだ。次女のアスカは
ウェディで今、話の中で出たその突入部隊の第一陣の副司令をしているんだ。」
少し間を置いて、
「で、三女のマイカ、エルフなんだ。あたし達三姉妹の中じゃ、
一番かわいいんじゃないかなって思ってるのさ…」
とリルカが急に話を脱線して、急に自慢話を始めてしまう。

「ありゃ、なんかデジャヴを感じやす…ぜ?」
ジンライが呆れ顔になりながら、ライオウの方を見ると
かけているサングラスで目元は分からないが、嬉しそうに
リルカの話に聞き入っている事が分かる。

「…という訳で、依頼でのみで無く自分の妹を救うためにも
今回、雷神会に依頼を出したいんだが、話に聞く所
難しいのがよく分かった。先程もらった情報だけで、
自力で捜索しようと思う。」
と、リルカは話すと立ち上がり、自分の荷物と装備取りに
行こうとした時、

「待ちな」
ライオウが引き止める。
「お前の”妹を大事に思うその心”。しかと受け止めたぜ」
その言葉にリルカは驚く。
「だが、明日ライオウさんは別件でここを発つのでは?」
「いや、それは別の奴に行かせる。俺はな…リルカ。お前の妹を
取り返すために力を貸す事にしたんだぜ」
そこでジンライが、驚いたように間に入る
「ダンナ!そんな急に…」
「大丈夫だ」

すると、ライオウはジンライの耳元で静かに
「リルカが寝た後で、何人か集めておけ…話をする」
「わかりやした」
とこそこそ話していると
「二人ともどうしたのだ?」
リルカが話しかける。

おっとと言いながら、二人はすぐに離れると
「いや、こっちの話だ。とにかく。今日の所は、英気を養え。
明日、奴らのアジトに向かう事になるだろうしな」
「それもそうだな…うぅ…」
とリルカは少しよろけ、お腹を擦る
「もしかしてまだ…?」
「あぁ…まだ…ちょっと痛いのだ」

「だったら、なおさら休まなくてはダメじゃないでさぁ」
それにリルカは頷くとテントの中へ戻っていった。

続く
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