これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
なおも続く密林アジトの大騒ぎ。全てがトマト見えてしまっている
ルクレツィアに追われるライティアとライカ。ぱにゃにゃんが近くに
来た事を感じて飛び出すマユミにそれを追うアスカ。そこからちょっと
外れた今回の物語の主要素に触れる所から再開です♪
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大騒ぎ巻き起こるエゴート団のアジト。そのある静かな一室。
大きな部屋だが、そこらじゅうに本が乱雑に置かれ、壁や床に魔法陣が
いくつも描かれていた。その様子から様々な研究が行われたと思われる跡が
事細かに残っていた。
そこにリンドウがホウキを携えたまま、やってきていた。
「ここが、かのエゴート団のボスの部屋かな?さて・・・マイカが報告書で
書いていた”幻闇の魔導書”はどれかな?」
手慣れたように雑多な部屋を歩きながら、そこにある資料や壁・床に
描かれている術式に目をやっていく。帽子のつばの部分を軽く持ちながら
「ほほー随分、ご熱心に研究している様だ。これは組んだことも
無いような異色の術式の使い方ばかりだ」
と、見ていると大きな机に大きめのよく使い込まれた本を見つける。
リンドウはそれを手に取り、開いてパラパラとページをめくっていく。
「これは・・・ボスの書いた日誌かな?オメ・・ガ・マ・・ヌーサが、ついに・・完成する?」
その日記には、大昔に大災厄を起こしたとされる古代呪文
”最強幻惑 悪夢世界呪文(オメガ・マヌーサ ナイトメア・ゾーン)”と呼ばれるものに
ついてとその用途が書かれていた。
呪文は、発動しただけで”眠りに誘い悪夢を見せる瘴気”を発生させる。
その霧はかつてウェナ諸島全土を覆いつくしたと言われている。
エゴートはこれをコントロールし、現在ヴェリナード王国で戦力を
整えているギブ達”離宮突入部隊”の進行を防ぎ、
太陰の一族”グルヤーン・イル・イシュ”に恩を売ろうと画策していた。
うんうんと、リンドウは次のページを捲り・・・その内容に驚愕した時。
後ろで大きくサーベルを振りかぶる鎧の大男”ポベードル”の影が写る。
「うぉぉぉりぁぁぁああ!!!」
「しまっ・・・!!」
リンドウはその気配に気づき咄嗟に、マテリアルを発動させようとしたが
とても間に合う状況ではなく、死を覚悟したが・・・
直前に”リンドウさん!”と言う大声とポベードルの背中を目掛けて
ナイフが飛び、カキンッ!音を鳴らし当たる。意識が削がれ、
後ろの注意がいったその一瞬の内に、リンドウはマテリアルを発動しきり、
「目を閉じろッ!!」
マテリアルから昔、海の男たちを苦しめた海竜が放ったという
まばゆい光が放たれる。ポベードルは声に反応した結果、その光を
直視してしまう。
「ぬわぁーーー!!まぶしい!!目がー!目がー!!」
と言いながら、後ずさりをし、そのまま積まれていた本の山に倒れ込んでしまう。
荒れた呼吸を整えなおす間に
「リンドウさん!大丈夫ですか!?」
部屋へアスカとマユミが入ってくる。マテリアルの展開をやめ、
先程読んでいた本を回収する。
「あぁ、副官殿助かったよ。それに無事で何よりだ」
「私は・・・その自分のミスで捕まったようなものです。それよりも
女王様の顧問魔法使いである貴女が、なぜこちらに?」
「君の妹に、あるものの回収を頼まれたんだ。」
「マイカが?・・・お姉ちゃんもそうだけどいったい二人は軍に
入ってから何してるのかしら?」
アスカが頭を傾げて、思考していると
「プラズマリムーバー!!」
崩れた本の山から野太い声が響き、山が澄みきった白い光を放つ。
そして、本を吹き飛ばしてポベードルが這い上がってくる。
「小癪な女どもが!・・・もう許さねぇ!」
サーベルを構えて、襲いかかろうとした時
「見つけたわよ!!!」
「あ”!?・・・・わッ!てめぇは!」
そこには、キリッとした表情で胸を張って立つ”かいり”と
片手に光の珠を灯してかいりの隣で浮かぶ”ぱにゃにゃん”の
姿があった。
「かいりー!ぱにゃー!」
嬉しそうな笑顔でマユミは二人に向かって飛んでいった。
ぱにゃにゃんも光の珠を消すと、マユミと手を取り合って、
クルクルとかいりの周りを飛び回る。
「今がどんな状況か、全くわかんないけど!ポベードル!
ようやく追い詰めたわよ!」
と言うかいりのセリフに”コラコラ”と、ぱにゃにゃんがかいりの元へ飛び
ほっぺをツンツンする。
「ふん!・・・冒険者風情が今さら集まった所で何ができるんだ?」
「何が出来るですって?じゃあ・・・見せてあげるわ!」
続く