これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
これで全ての戦いが終わった!・・・かに見えたが、リンドウの
強力な一撃を浴び、倒れたはずの怪物は立っていた!
(幻闇=げんおん)
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「本当にそうかな?」
と、倒したはずの怪物の不気味な声がした。
全員が身構えると、穴が開いた壁の手前で亡霊のように姿が
薄くなっているがエゴートが佇んでいた。その足元にある魔法陣は、
凄まじい事があったにも関わらず、その原型を留めており、不気味に
紫ピンクの光を放っていた。
「!・・・まさか!呪文が発動しているのか!?」
リンドウは驚きを隠せていなかった。
「ご名答・・・もう
”最強幻惑 悪夢世界呪文(オメガ・マヌーサ ナイトメアゾーン)”は
発動したのだ!」
魔法陣から、大量の紫の煙が吹き出した。その煙は、外の穴から
飛び出し、空へと向かって行った。そして不気味な雲を作り出していく。
「さぁ・・・逃れる術はない。逃げ惑え!苦しめ!
目的を果たせぬまま、飲まれてしまうがいい!!
グハハハハハッ・・・・!」
とエゴートは高らかに自身の勝利に酔いしれ、その体は煙に飲まれていった。
煙は部屋にも、広がり始めていく
「全員、逃げろ!その煙に触れたら、眠りに堕ち・・・夢に囚われてしまう!」
リンドウが叫ぶと、大広間から一斉に全員駆け出していった。
「フッキー!”アレ”の準備はしてあるか!?」
マージンが叫ぶと、
「マッピッグはしてある!抜かりは・・・ないっ!」
フツキは手をつき出しながら、”リレミト!”と唱える。
すると、距離をおいたあたりで白いゲートが形成される。
「よし、全員。フツキ殿が作成したゲートを使って脱出するぞ!」
リンドウが言うと、どんどん駆け込んでいった。
「ダンナ!・・・俺は、アジト内にまだ仲間が残っていないか確認して
きやす!」
「時間がないが・・・たのんだぞ!!」
「それなら、俺も一緒に行こう!」
ジンライとフツキは、ゲートを通らずにそのままアジト内を走って
行った。
「オーガのダンナ!急いでくれ!フッキーが作ったゲートが閉じてしまうぜ!」
マージンに急かされながら、ライオウは二人を見送り、閉じかけのゲート
に飛び込んで行く。
○
ケラコーナ原生林。
ゲートを使い、外へ飛び出してきた者たちはアジトから離れた場所に
繋いでいた馬や馬車に乗り込んでいた。
(下記コメント欄に、組み合わせリストを準備しました)
リンドウとマイカは上を向いて、吹き上がり広がり続けている
雲を観測している。
「あの雲の広がり、地上の煙の進行速度の具合・・・古書に
かかれた伝承通りなら、この諸島を覆い尽くすのも時間の問題か・・・」
「すいません、リンドウ先生。私が本を早く処分していれば・・・。」
「いや、マイカのせいではない。落ち込むよりも、次の一手を
講じるのが先決だ。」
そう話していると、アジト方面から声がし、茂みから
ジンライとフツキ、雷神会の男達が飛び出してきた。
「お待たせしやした!・・・全員!早く乗り込めー!」
馬車に駆け込むように乗り込む。中では、ライオウがライカの様子を見ていた。
「ライオウ~ボク・・・もうちょっと寝てて良い?今回のクエスト
色々あって疲れちゃったんだ。」
「あぁ寝てりゃ、安全な所についてるぞ」
「頭領、あとは俺に任せてください。」
フウライにライカを預けて、外に出て馬に乗り込む。
「ダンナ!すぐ近くまで、煙がじわじわ迫ってきてやす!
すぐにここをはなれやしょう!」
「わかった!・・・もう全員乗り込んだか!?・・・行くぞ!!」
ライオウが手綱をうちならすと、馬はいななき、駆け出す。
それを追うように各人も馬の手綱をならし、走り出して行く。
「海まで出れば、十分逃げられるはずだ!」
ロスウィードがそんな話をしていると、大きな地響きが起こる。
「何よ!あれ!」
かいりが指を指す。その指した先はさっきまで居た
アジト辺りからで、そこから噴火するように、紫の煙が
大量に吹き上がっていた。
すると、馬や馬車を走らせている一行の背後に煙が
迫ってきていた。その上、煙の中から目が紫色に光る
翼を持つ魔物達が飛び出してきていた。
続く