これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
煙の中から目が紫色に光る翼を持つ魔物達が飛び出してきていた。
「今、攻撃を受けたら確実に煙に捕まる!アスカ!馬の左腰に
弓矢が添えつけてある!それを使って、あいつらを撃ち落としてくれ!」
「はいッ!」
アスカは弓矢を手に取り、矢を引き絞り、馬車に取りつこうとする
魔物を射抜く。
「マイカ!アスカを援護するんだ!」
「うん!」
マイカも呪文を詠唱し、火の玉を何発も打ち出す。
「マイカさん!弾に限りがあるが俺も援護する!メガボンバーを呪文で
撃ち抜いてくれ!」
「わかりました!」
マージンは、馬に取り付けていたバックパックから
メガボンバーを取りだし投げていく。マイカはそのタイミングに合わせて
呪文を放ち、爆破していく。
リンドウはマテリアルを展開し、馬車乗る雷神会の
男たちも弓矢を手に総攻撃をしかけていく。
「総司令!矢がなくなりそうです!」
「くそ!これはさすがに想定してないからな!」
ロスウィードは、アスカに捕まれ!と言いながら、
馬の速度を早めていく。
「ヤバッ!使い果たしちまったぜ!数が多すぎるぞ!」
「マージン!馬を早めるぞ!」
次々と攻撃役が脱落していく。力を残した者も必死に
応戦するが、次第にその攻撃の質が下がっていく。
「もぅだめーMP(魔力)がなくなりそうー」
「無理するな、よくやった!」
リルカは、マイカを片手で自分の前にすべりこませ
馬を早めていく。
「矢は残ってないか!矢!」
「ダメだ、持ってきた分全部使っちまった!!」
馬車側も攻撃手段を失う。
「私だけか・・・!しかしこちらもそう力はのこっ・・・!」
マテリアルからレーザーを放とうしたが、集中力を途切らせて
しまったのか敵まで攻撃が届かなかった。その隙につけこみ、
魔物の一体がリンドウに飛び付こうとした時
「モーーーーン!!」
と、襲いかかろうとする魔物に冠とリボンをつけたモーモンが
たいあたりする。
突然の攻撃に驚き、怯んだ魔物を見たリンドウはすぐに魔力を練り直し
マテリアルからレーザーを撃ち、倒した。
「お前は・・・まさか?」
とパタパタ一緒に飛ぶモーモンを見ながら
「おししょー!だーいーじょーぶでーすーか!」
前方から、リンドウと同じようにホウキに乗り、手を振る少女がいた。
そのまま逃げる一団に合流し、並行する。
「ウサ子!・・・なんでここに!」
「山の向こうで爆発があって、バウム先生が様子を見てきてって言うので
ここまで、もんもと来たら・・・ちょうど紫の煙と魔物に追われる
おししょー達を見つけたんです!」
「そういう事か!総司令殿!私はウサ子と一緒に先に船に行き、
”アレ”の準備をする!」
「”アレ”ですか!分かりました!」
ロスウィードが快諾すると、リンドウとウサみん、もんもは
そのまま飛び去っていった。
「総司令、今のってリンドウさんがお育てになっている
お弟子さんの一人ですよね?」
「あぁ、今回の事件はどうなるか見えてなかったからな、
リンドウ殿の発案でいくつかの作戦と色々と準備しておいたんだ」
そういいながら、前方を走るライオウに追いすがり
「頭領殿!ちょっと聞いてくれないか!」
「なんだこんな時に!」
「我々の方で、”この島から脱出する作戦”を実行している最中だ!」
「なんだと!それは本当か!?」
「頭領殿ものちに参加する突入作戦で用いる作戦の一つだ。」
「総司令!?まさか!・・・”アレ”をお使いになるんですか!?」
「リンドウ殿は演習でもあまり使いたくなかったらしいが、
状況が状況だ。使用するつもりだろう。」
二人の会話を見ながら、ライオウは少し考えた後に
「なんだか、よくわからねぇーが助かるなら、
そっちに賭けるぜ!ジンライ!」
「へい!」
「船着き場にいる連中を先に行って、準備させろ!
必要なモン以外は船も含め全部捨てるんだ!」
「わかりやした!先にいかせてもらいやす!」
そう言ってジンライは手綱を撃ち鳴らし、先行していった。
☆
ケラコーナ船着き場周辺。
既に、最初に先行したリンドウ・ウサみん・もんもがたどり着いていた。
「さすがだな、バウム。準備が進んでる。」
そこでは、逃げるための荷物のくくりつけを行いつつ、
ブラオバウムが小さな筒状のものを手に取り、持っていた。
「おかえりなさい、リンドウ師。敵は?」
「倒した。が・・・呪文は発動されてしまった。」
「やはりそうなっていましたか、”事前に準備して”いてよかったです」
「時間がない!急いで設営するぞ!」
続く