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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2020-02-08 21:35:19.0 テーマ:その他

とある蒼天の外伝「第53回~師匠はそれでも前を向いて~」

これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「リンドウ殿?」
俯いてしまった相手にロスウィードが心配そうに聞く。

彼女の様子を見て、ブラオバウムは一つ咳払いをしてから
「・・・今回の結界は、マイカさんの事前報告もありまして”眠りと夢”に
作用するなんらかの大呪文と予測されましたので、癒しの呪文を得意と
するお二人の呪文を私が合成し一つの呪文として、リンドウ師の
組み上げた結界へ組み込んだんです」
「なんと・・・そう言う事だったか」

場の空気が静まり返ってしまい、誰も何も話せなくなってしまった。

「…よし!おんし達、行くぞ!」
それを打ち壊すようにシャクラは声をかけて立ち上がり、自分の剣を
手に取ったりし支度を始める。
「シャクラ殿…!」
「ここで落ち込んでも…事は進まん、なら信じて進んで行けば良いんじゃ」

そう言いながら、リンドウに歩み寄って行き
「おんしの”自慢の弟子達”なら、師匠が信じなくてどうするんじゃ?」
と笑顔みせ、肩を一叩きしていきながらそのまま外へと出ていった。

「……”師匠が信じなくてどうする”か…」
団長の言葉をもう一度言いながら、その表情は明るくなっていた。

「そうですね。実際、この不可思議な世界になっただけで
ウサみんさんやねるさん、皆さんが死んでしまったという確証はありません」

「そうだ!俺っちは、まだ全然諦めてないぜ」
「あたしもだ!」
ロマンとあおいは、既に準備をおえているのか
移動に必要なものを持っていた。

「総司令、私もいつでも行けます!」
「では全員、シャクラ殿に続いてヴェリナードへの帰還を目指すぞ!」



ヴェリナード領北の山中。

「それにしても・・・これだけの自然豊かな土地を見るのは久しぶりじゃ」
シャクラは周りに目をやりながら、嬉しそうに観察する。
「やはり、団長さん方の時代は・・・木々が」
「”偽りの太陽”で土地をどんどん焼かれていたからね、植物はおろか
水もかなり貴重だったよ」
アスカの近くを歩いていたワッサンボンが答える。

「みんな止まってくれ」
ロスウィードが言う。その言葉に合わせ、周りの茂みの中から
ガサガサと音がする戦士団達も止まる前から気がついていたのか
既に武器を構えていた。

「あの時の状況を考えれば、出てくるのは紫目の魔物達かもしれねぇ」
「皆さん、警戒を緩めないで下さ・・・プギャッ!」

アスカが剣の柄に手をかけた時、バザッ!と何かが飛び出し
顔面に激突する。想定外の状況にそのまま彼女は、腰を抜かして
尻餅をついてしまう。
「なんだぁ!なんか飛んできて誰か倒れたぞ!」
「敵襲だぁー!みんな構えろー!」
と戦士団の面々が殺気立つ。

「待て!・・・・・・これ違うぞ?」
痛がるアスカの隣で、ロスウィードが見つけたのは
目を回して気絶してるマユミだった。

「この子、あの突撃娘と一緒に居た妖精の一人では?」
「総司令殿、どうやらその子が勢い余って飛び込んできた訳が
分かりそうじゃ」
シャクラがマユミが飛んできた方を武器で差す。そちらを向くと
ドスンドスンと森の中を何かが走ってくる。

奥には、紫目の巨人サイクロプスだった。そしてその手前を
小さな光とウェディの少年が走っていた。

「うぉーー!」
「わーん!なんでいつも追いかけられるのよー!」

「出でませいー!バルバルー!」
シャクラが印を切ると近くに陣が描かれ、そこから猛々しい幻魔の一体
バルバルーが飛び出し、そのまま先陣を切り、魔物をその剣の一振りで
切り裂く。攻撃に対してよろける仕草をしながら、追う足が遅くなる。

「やったのか!?」
「いや浅い!」
ロスウィードが飛び出し、腰だめに構えながら同時に双剣を振り抜き、
ダメージを与える。

「くっ!固い!」
剣に伝わった手応えの無さに驚く。

「下がれい!・・・ハアアアッ!」
シャクラが巨人の懐に飛び込むと、拳を強く握り・・・そして突き出すと
竜の咆哮を彷彿とさせる一撃”ドラゴンソウル”炸裂し、その巨大な体を
森の方へと吹き飛ばしていった。

「簡単に巨人族の魔物を吹き飛ばすとは」
「あれが、大昔に”偽りの太陽”により大地を焼かれていた時代を
戦い抜いたと言われる偉人の実力か・・・!」
ブラオバウムとリンドウは、驚きを隠せない表情で巨人の
飛んでいった先を見る。

「さぁーてと、そこの少年と妖精っ子。大丈夫かぁー?」
ウェディの少年は、荒れた息を整えながら、
「大丈夫ー!」「私はクタクタよー!」

続く
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