これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
戻って、かいりがいると思われるお城の中に入った3人。
そこへ出迎えるように、兵士が現れる。
(ようこそ、こちらは英雄かいり様が治める城。ここの奥を進めば
玉座に行けます。)
と、淡々と言葉を並べ、3人を城の奥へと誘う
ここも最初にたどり着いたガタラと同じく人が居るが
今度は、城を守る兵士に歩く使用人達に全く生気が感じられず、
どこか機械的な印象を受ける。
まるで人形に、笑ったり、泣いたりといったプログラムを
刷り込み、あたかも生きてる人のように振る舞って見せるような
不気味な光景が広がっている。
「ここ何なの、凄く冷たい」
「人ってこんなに心が寒くなるのー?」
「”あたしもヘンに思うわ、早く女王様に会いにいきましょ!”」
えっ!?と妖精達と話した本人も驚いた。
「アスカ…あなた、急に口調が変わったわね?」
「分かりません。さっきもあったんですが、いったい…」
「ふふーアスカが”かいり”みたいになってるー♪」
自分に起こっている異変に驚く彼女とそれをみて楽しんでいる妖精達。
そんなやりとりをしていると、やがて3人は玉座のある部屋の前にたどり着く。
「ここに、かいりさんが居るんですね」
「「うん」」
アスカが扉の取っ手に手をかけ、押し開け中へと入っていった。
そこでは、多くの者達が跪き、何かに対して
忠誠や歓喜の意を示す。彼らが頭を降ろしているその先には、玉座があり
そこに肘を立てて、堂々と座っているかいりの姿があった。
入ってきた三人をみるなり
「ようこそ、あたしの城へ。今日はどんなご用かしら?」
と一国の主たる振る舞いで出迎える。
しかしそんな彼女の事を見たぱにゃにゃんは、指を差して
「何いってるの、アンタを迎えに来たのよ?」
告げる。しかし、その言葉にかいりは少し笑い、
「迎えに?・・・あたしがいったい誰に?・・・あっ、もしかして大臣が
話していた”アレ”の事か」
自分で勝手に話を始める。そんな様子を見て今度は、困った顔で
マユミが
「かいり~ここは夢の中なんだよ?早く正気に戻ってー」
心配そうに声をかける
「でも、あたしはまだそんな事をするつもりはないんだよね〜」
彼女達の言葉を聞いて、本当に分かっているのか、分かっていないのか
判定が難しい反応をする彼女。アスカはその状態を見て、少し考える
仕草を見せて、突然ひざまずく。
「女王様!今日はヴェリナード王国の使者として私、アスカが参りました」
と言う。ぱにゃにゃんはとっさに”いきなりどうしたのよ?”と囁く。
「ここは少し、相手のペースにのってみましょう。合わせて下さい」
と小さな声で返した。二人もその行動に合わせて、近くに降りてアスカと
同じ様にする。しかし彼女はすぐに自分がした行動のミスに気がつく事になる
「へぇー?ヴェリナード・・・」
かいりは、玉座から立ち上がり、アスカ達に向かって少し歩くと
「でもあの国は・・・」
「もう・・・あたしの勢力下だよ?」
なっ!とアスカは驚く。
「もうこの世界で、あたしの言う事を聞かない人はいないのよね〜」
彼女は、今の世界では、自身が作った国以外、全て勢力下にあり世界は彼女を
中心に回っているのだと淡々と話した。
「そういう事だけど、アンタ達はつまり反逆者ね?あたしの許可無しに、
お城まで来るなんて」
かいりが片手をあげると兵士が槍や剣を構え、さらに周りの者達から一斉にアスカ達に
敵意が向けられた。咄嗟に身構える三人。
「あーでも、久しぶりに意志を持った相手だし、あたしが直々に相手をしてあげるわ」
そう言うと上げた手をそのまま指を指す形に変えて、下に向ける。すると突然、
アスカの足元に大きな穴がブワッと開く。
「えっ!?・・・イヤアアアアッ!!」
不意の状況にらしくない大声を上げて、そのまま落下してしまう。
「「アスカぁー!」」
妖精たちは、名前を呼びながら追いかけていった。
続く