これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「久しいのぉ?”ダークドレアム”よ」
4人の前に、ふよふよと小さな老婆が降りてきた。
ダークドレアムと呼ばれた魔神は、意を介さず
攻撃を放つ
「危ない!」
ぱにゃにゃんが言うも、老婆は手に持つ水晶玉を
突き出すといともたやすくその攻撃を打ち消して見せる。
「大丈夫じゃ…ワシは長年こやつを追い続けておるから
対処法は心得ている」
「貴様…何者だ?……」
と言いかけた時、ドレアムの体が少しずつ消えていく
「フン…どうやらここで得た実体が消えるか…だが、目覚めた以上
この世界に安息など与えぬ、時をおいて再び進軍してみせよう」
「今はせいぜい己を誇るがいい、だが悪夢の呼び声がある
限り我は不滅。次は1年後か1000年後か、再びアストルティアに
降臨する」
と、言いながら不気味な笑い残し、ダークドレアムは姿を
消していった。
○
ドレアムの危機が去り、老婆は地に足を降ろし
4人の前にやってくる
「お主たち、わしが来るまでよう持ちこたえたな」
しかし、話しかけてくる相手に誰も覚えがなかった
「えーと、すいません。どちら様でしょうか?」
アスカが聞く
「何を言ってる…そこの娘は、仕方ないとしてお主と
チビっ子たちは既に会っとるだろうが…」
老婆が言う。しかし3人は思い出そうにも、本当に
見覚えがなく、マユミが
「会ったというと、エムさんだよね?」
アスカとぱにゃにゃんが何かを察した。
「まさか…エムさ……むごhごgふご」
マユミが続けようとする所を
アスカの手で口を塞がれる
「それ以上言わないで下さい」
「お婆さんはもしかして、エムさんだった!?」
「ご明察じゃ!」「ぱにゃにゃんさぁーん」
老婆は改めて、オホンと間をおいて
「わしは、エムことグランマーズ。ヤツを追い続け、
旅をしておる」
「ヤツって、さっきのダークドレアムとかいう?」
「そうじゃ、あやつは悪夢の呼び声に応え…活動し
気に入った者に自身の刻印を刻み、時を置き
その魂を喰らい、その力で現実へ進軍し世界を滅ぼす」
グランマーズのその言葉を聞き、妖精たちは
びっくりする。かいりも自身の胸のあたりを
触り、確認する。
「あたし、そういえば刻まれていた…。」
「やはりな…ワシもこの場所に訪れるまで、えーと」
「かいりだよー。お婆さん」
「うむ、かいりよ。お主はもうドレアムの手に堕ち、
救えぬものだと思っていたのだ」
「確かに、自分を”女王様”とか思っちゃってたからねー」
ぱにゃにゃんがかいりの頭を突っつくように話す。
「バッ…!あれは、操られていたからよ!」
顔を赤くする。
「だいたい、夢の中で世界征服して英雄になったって嬉しくないわ!
あたしが目指すのは人々に尊敬されて、永遠に語り継がれるような
勇者や盟友たちのような存在になる事よ!」
熱く語っているかいりの姿を見て、グランマーズは嬉しそうに
「ホッホッ、その意気じゃ!どうやら、この世界には希望の芽が
たくさんありそうだな、さて!」
小さな体と水晶を浮かび上がらせ、宙に浮く。
「ワシは、ヤツが次この世界のどこかに現れた時のために
世界を巡り、その兆候を探す。それと…」
と言いながら、水晶に手をかざすと、二つに分裂した
「この水晶と合言葉を、魔導に精通したものに預けておいて
くれないかね?」
水晶がかいりの手元に来る。妖精たちはそれを観察したり
覗いたりする。
「なんで渡してくれるの〜?」
「お主たちのいる今の世界はとても奇怪じゃ。おそらく苦労も絶えんはず、
わしからなんらかの手助けが出来るやもしれん」
そうするとグランマーズは、さらに上に向かって飛び、体が光に包まれていく
「あぁー待って下さい!合言葉ぁー!」
アスカが焦って声をかける。
「おっと…そうじゃった。合言葉は…」
振り返りながら、笑顔を見せ
「わしに”見えない夢はない”!」
と言い残し、消えゆくその姿を4人は見送った。
「”見えない夢はない”…か」
「なんか物凄く不思議なお婆さんだったね」
ぱにゃにゃんとマユミが、最後まで見上げていると
「さぁー行くわよ!」
かいりが歩き出した。
「え、行くって?どこに…」
「旅、再開でしょ?」
「かいりさん、私達…ここまで来ることはできたんですけど」
人差し指をちょんちょんしながら、アスカが困ったような顔で話す
「来ることはできたけど…?」
「帰り…かた、わかんないんですよ」
「え!?」
続く