これは蒼天のソウラの二次創作になります!執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
ーーー本編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「帰り…かた、わかんないんですよ」
「え!?」
かいりは驚く。
そして言葉の通り、周りを見渡す。巨大な塔らしき場所の
頂上である事は分かるが、どこにも降りるための階段すら
ないのだった。
「そういえば、私達ずっと”下に落ちてた”から…頂上とみせかけて
違ったり」
「でもここからジャンプしたら、帰れたりしてね♪」
と、妖精たちが話しているとアスカが
「待って下さい…何か聞こえませんか?」
上の方から誰かの声が聞こえ始める。
「そうね、これ!」
話していると、先駆けで、剣と盾を構えて現れたシュペーア。
あとからアスカ・妖精たちと一緒に行動していた
ライオウ・テルキ・ユウリ・マシロ、さらに
アヤタチバナ・ブラオバウムもやってきた。
「敵影なしと…」
シュペーアが安全を確認すると、剣をしまう。
「ひとまず安全だな」
呟くと何人かが気が抜けたように、息を
吐き出すような吐息が聞こえる。
「ご無事かね?かいり殿・副司令殿」
テルキが周りを探す。かいりはキリッとして
無事を伝える。
「かいり殿は無事に救出されましたか、で副司令殿は
どちらにおられるのかな?」
テルキ含め、援護に来ていた冒険者達は
目の前の人間になっているアスカに目をくれずに
あたりを探す。
「ちょっと!あんた達、なんで目の前にいる
アスカに声をかけないの!?」
「あ…いえ、その…。」
ぱにゃにゃんが怒ると、アスカも
恥ずかしそうに顔を赤らめる。
「「「え、えええっ!?」」」
○
驚いていた冒険者たちに、いなくなっていた間の
行動と出来事、巻末など一通り説明を終えたあと。
「なるほど…これはさすがに、私にもどうしたら
良いか分かりませんね」
ブラオバウムは、アスカを観察していたが、
困った顔をしていた。
「ひとまず私の事は、後でも構いません。
ここから出る方法を探さなくては…」
「あ、その事なら安心して下さい」
話しながら、服のポケットに手を差し入れ
中を少し探り、取り出すと手にはチョークが
あった。
「ユウリさん、マシロさん。ちょっとお力を
お借りしても良いですか?」
「は、はいぃ!」
「なんだい?」
二人を呼び、少し離れた所に移動すると
ブラオバウムはその場で、チョークを使い
何かを書き始める。
「魔法使いさんよぉ、何をしてるんだ?」
アゴに手を当て、ライオウが聞く。
「我々が先程使った旅の扉があったでしょう?
そこへ通路を繋ぐための術式を書いているんですよ」
「それってさっきこの世界では見た事がないっていってなかったかい?」
アヤタチバナが訝しげな顔で術式を見つめながら話す。
「確かに見た事はありませんでしたが、リンドウ師から一応
作戦のために色々教えていただけましたので…」
円形の術式がどんどん書き込まれていき、形になっていく。
「はい、完成です。まさかこんなタイミングで学んだ知識を
活かせるとは思いませんでしたよ」
「で、アタシたちはどうすればいいの?」
「お二人は、私がこれから繋ぐ入り口側の扉に繋がった時の
バイパスの拡張をお願いしたいのです」
「わ、分かりました!が…がんばります!」
ユウリは緊張しながら答え、マシロは頷く。
作業が始まり、ブラオバウムが入り口を繋ぎ
二人の補助であっという間に扉が開通した。
「お二人ともさすがです♪だいぶ精度が上がってきましたね」
「さぁて、俺たちのお仕事はひとまず終わりか」
そう話して、冒険者たちは旅の扉へと入っていった。
☆
ーかいりの自宅ー
旅の門の前では、5人が待っていた。
「入っていったみんな。大丈夫かなー?」
かむなびとダイクェーラは門を観察していた。
近くでは、シグナルが
手の中でタロットカードをサラサラと混ぜながら、
1枚引く。その様子を見ていたガーティアは
「ソレハ、ナニシテルンダ?」
「ふふ、占ってるのよ。出たカードは…」
その手には、力のカードがあった
「どうやら、”もうすぐ帰ってきそう”ね」
「エ?ドウイウ事ナンダ?」
ガーティアはシグナルの話す事の意味を
理解しきれていなかったが、
「ようするに、今から帰ってくるかも
しれないって事だ、見ていれば分かるぞ」
ハじメが言うと、旅の扉から何かの反応が起こり
そして冒険者たちが次々と扉から出てきた。
続く