目覚めし冒険者の広場-ドラゴンクエストXプレイヤー専用サイト

天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

ライブカメラ画像

2D動画 静止画

写真コンテスト

{{ photoImg }}
さつえい日  :  {{ photoDate }}
さつえい場所  :  {{ photoZone }} ({{ photoWorld }})
{{ photoImg }}
{{ photoImg }}
{{ entryTitle }}
{{ mangaImg1 }}
{{ mangaText1 }} 
{{ mangaImg2 }}
{{mangaText2 }} 
{{ mangaImg3 }}
{{ mangaText3 }} 
{{ mangaImg4 }}
{{ mangaText4 }} 

アスカの冒険日誌

2020-06-28 17:24:42.0 2020-10-25 11:16:57.0テーマ:その他

あなたについていくと決めた日 その4

これは蒼天のソウラの共同二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が苦手な方は
注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

「グンジンさんたちのこと待ってたんだ! 案内するね!」

ロスウィードの言葉で耳と背びれを嬉しそうにピンと伸ばすと
少女の小さな手が二人の手をきゅっと握った。

「こっちだよ! 早く早く!」

急かすようにぐいぐいと手を引く少女の案内で、
灌木や流木を組み合わせ、荒縄で固定しただけの簡素な門を潜り抜ける。

「さっき、何で私の方を見たんですか?」

「いや、旅人と答えることも考えたのだが… 
君のその装備では無理があると思ってな」

「むぅ…」

そう言われて、別に軍人と答えて何か不都合でもあるのだろうか?と、
口を尖らせるアスカだったが、その理由は直ぐに判明した。

石材を土台に、塀と同じような丸太で組み上げられた
さほど大きくはない家屋。

浜辺近くに並べられている、漁に使うであろう木造の小船。

それらの陰から、或いは家屋の中から、二人に注がれる幾つかの視線。

「…何だか、すっごく見られてますね…」

「我々のような軍人を見る機会が滅多にないのだろうな。
気にしていてはキリがないぞ」

突き刺さるような視線。期待に満ちた視線。好奇心による視線。
他にも幾つかの視線に晒され、こんなことなら多少無理があっても
旅人と答えてくれれば良かったのに。と、今更ながらにアスカは思う。

彼の言う通り、いちいち気にしては仕方ない。…と思いつつも、
やはり気になる

視線を浴びながら、少女に導かれるまま一際大きな家屋の前へと辿り着く。

「じぃじー! グンジンさんたち、連れてきたよー!」

「おぉ、ありがとうよ」

鈴を転がすような少女の声に対して、家屋の中から
聞こえてきたのは低く掠れた老人の声。

「こっちこっち!」

少女に促され、風や砂除けの為に吊るされた藁の暖簾を
掻き分けて家屋の中へと入る。

煤で黒くなった天井は思っていたよりも高く、
壁の所々に開いた隙間からは、夕暮れ時のほんのりと紅い空が見えた。

背丈の低い机には魚の干物が並べられ、盛り籠から顔を覗かせているのは
少ししおれた葉物野菜。

決して裕福ではないが、日々の糧については
今のところ問題なさそうではある。

「さぁ、そんなところに突っ立っておらんで、こちらへどうぞ」

声に目を向ければ、そこには鍋が掛けられた古びた囲炉裏と、
その傍らに腰掛ける村長と思しき老いたウェディの男。

赤々と燃える炎が、彼の顔に刻まれた深い皺を映し出す。

「ようこそおいで下さいました。ささっ、気兼ねなくお寛ぎ下され」

「それではお言葉に甘えて」

軽く頭を下げ、ロスウィードが囲炉裏の傍に座ったのを見届けると、
背負っていた重い荷物を静かに降ろしてアスカもそれに倣う。

「こんな片田舎まで、軍人さんには御足労いただき、申し訳ありませぬ…」

老人が深く首を垂れたところで、先ほどの少女が木製の容器に
淹れたお茶を運んで来た。

少女に、「すまないな」とだけ告げると、茶器には手を付けずに
ロスウィードが老人の顔を窺う。

「では村長殿。早速だが、話を聞かせて貰っても構わないだろうか?」

その言葉に一つ小さく頷くと老人は、ぽつり、ぽつりと、
ゆっくりとした口調で話し始める。

曰く、異変に気付いた当初は、夜な夜な何かの物音が聞こえ、

漁師が釣ってきた魚が忽然と消えていたり、身の回りの物…それも、
生活に使う細々としたものが消えていたりと、悪戯のような現象が
発生していたらしい。

それがここ最近になって、村で飼っていた鶏や豚、牛といった家畜の他、
番犬までもが消えてしまい、つい先日は村人や、偶々訪れていた
冒険者までもが神隠しに遭ったのだと言う。

「――と、言う訳で、もう村の者だけでは手に負えぬ状況になりまして… 
ヴェリナードへ急ぎ使いを出した次第でして…」

話を終えて深いため息をつくと、老いたウェディは茶を二、三口ほど啜る。

「た、確かに… 報告に上がっていた通りの奇怪な現象ですね…」

考え込むアスカの前で囲炉裏にくべられた薪が弾け、
明々とした火の粉が舞い散った。

「我々で力になれるかは分からないが… 村長殿、原因については
早急に探ってみるつもりだ」

これ以上ここで聞ける話も無さそうだと踏んで席を立つロスウィードに、
老人が頭を下げる。

「ありがとうございます… 軍人さん方。もし宜しければ、
手狭ながらも村の宿を手配しておりますので、
滞在中はご自由にお使い下され。どうか、この村のことを頼みます…」

二人が礼を述べて家屋を後にすると、既に陽は沈み、
辺りはすっかり暗くなっていた。

続く
いいね! 10 件

ログインしていないため、コメントを書くことはできません。


戻る

ページトップへもどる