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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2021-02-28 21:14:23.0 テーマ:その他

あなたについていくと決めた日 〜その17〜

蒼天のソウラの共同二次創作になります。執筆者の
独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が
苦手な方は注意が必要です。それでも良い方は進んでください。

ー本編ー

腕の一本でも吹き飛ばしてやれば魅了が維持できなくなると
踏んでいた自身の見積もりが甘かったことに。

そして、立ちはだかったアスカ=バンデ・ヒルフェに舌打ちすると、
ロスウィードは銃身を瞬時に虚空へと押し戻した。

「ソイツ殺シタラ サッサト“でぃなー”ヲ持ッテコイ!」

先程の緩慢な歩みが嘘のように。術者の命令を受けたアスカが、
虚ろな瞳のままで姿勢を低く構えて長剣を抜き放った。

上段から振り降ろされた一撃を、鞘に納めたままの片手剣で受け止める。

細身の彼女が繰り出したとは思えないほどの重い一撃。
鍔迫り合いの状態へと持ち込んだところに、ラウンドシールドによる
強打が迫る。

咄嗟に飛び退くと返す動きで彼女の横を抜けようとするが、
ウェディ特有のしなやかな身体のバネを活かした動きが、
ロスウィードの進路を遮った。

「……私は……二人に……追いつけない…… 軍では……邪魔者……」

対峙する彼女の口から零れるのは、呻きにも似た小さな声。

他者から操られた状態に陥ったことで、それまでは理性で
押さえ付けていた心情でも漏れているのだろうと推測する。

このままサキュバスの逃亡を許してしまうのは腹立たしいが、
逃れる先があるとすればあの小屋だろう。

連れ去られたウェディの少女は、恐らくすぐには食べるまい。
何せ彼女は餌――つまり村人をおびき寄せる手段として使えるのだろうから。
よしんば手遅れになったとしても……

「……言い訳は立つか」

嘆息し、遠ざかるサキュバスから視線を外すと、ロスウィードは
腰に下げた二振りの剣それぞれの柄へと手を掛ける。

「時間も惜しい。少々荒療治だが悪く思うな」

良く言えば基礎訓練にしっかりと則った動き。悪く言えば
予測の立てやすい動き。

ウェディの女剣士が次々と繰り出す剣と盾による攻撃を、
二振りの剣で弾き、受け流し、時に浅く斬り付ける。

こうして剣を交えて判るのは、
アスカ=バンデ・ヒルフェという兵士のポテンシャルの高さ。

魅了状態に陥っていることもあって、絡め手など一切ない
直線的な動きではあるが、彼女の鍛えられた筋力や敏捷性と言った
地力がそれを補い、一流の兵士に匹敵する戦い方を引き出していた。

恐らくアスカ自身は気付いていないのであろう。常人には
真似の出来ぬ努力や自己研鑽の結果築き上げられた己の身体能力に。

確実に急所に狙って打ち込まれる剣。足の運びや重心の移動。
今の彼女の動きは、どれをとっても決して熟練の兵士に引けを
取らないものだ。

彼女を邪魔者扱いした隊の兵たちに言ってやりたい。お前らの目は節穴かと。

そして彼女自身にも言ってやりたい。お前は決して姉妹に劣ってはいないと。

何度目かに繰り出された突きの一撃を大きく上段へと弾く。

両手の剣を投げ捨て、がら空きになった身体目掛けて抱き着く
ような当身を食らわせる。

とさっ……と。静かな夜の浜辺で二つの身体が重なり合い……

倒れ込んだ状態から即座に身体を起こしたロスウィードは、
虚ろな瞳のアスカに馬乗りになる。そして……

「もう一度言う。少々荒療治だが悪く思うな」

手早く脱いだブーツの履き口を、一切の躊躇いなくその鼻へと押し付けた。

「もがっ!? …………………くっさあぁぁぁぁ――――!!?? 
っちょ、何してるんですか!? 止めて下さい!って、臭い!
いやああぁぁぁぁぁぁ!!」



ロマンスなどクソ食らえだった。



操られていたことに対する自責の念なのか…… 
それとも正気に戻す為とは言え嗅がされたブーツの臭いになのか…… 
グスグスと泣き続けていたアスカがようやく落ち着きを見せると、
ロスウィードはその肩にそっと手を乗せて顔を覗き込んだ。

「熱帯だとブーツって蒸れるし臭うし最悪だよな」

「なんですか!? 最初に掛ける言葉がそれで本当にいいんですか!?」

正気に戻って状況を把握するや否や、上官からの仕打ちに思わず
食って掛かるものの、

「も、申し訳ありません……! 操られてたとは言え、私は何てことを……」

月明かりに照らされたウェディの蒼い肌を一層青褪めさせると、
アスカはその場で深く項垂れる。

つづく
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