これは蒼天のソウラの二次創作になります。
執筆者の独自解釈などが含まれます。そういった関連の事が
苦手な方は注意が必要です。それでも良い方は進んでください。
ー本編ー
「承知した!だが少々荒い走りになるぞ…振り落とされるな!」
ダイキリンの足が激しく燃え上がり、1歩踏み出すごとに
乗っているソウラが捕まるのもやっとな程の強い負荷がかかる
力強い走りを見せる。
(なんて速さだ…!振り落とされそう…!)
ソウラが落とされないように耐えていると
「ダイキリン殿、すまぬ!」
「あぁ!ワシに構うな…行けい!!」
と、シャクラは高速移動するダイキリンの上で立ち上がった。
その行動にソウラは
「団長!?…何をするんだ!」
止めようとするが、ダイキリンは
「少年…!止めてやるな!今はワシにしっかり捕まっておれ!!」
「えっ、アンタも何するんだッ…ぁぁぁ!?」
聞こうとした時、ダイキリンは加速がついた状態で
空に向かって大ジャンプした。それに合わせるように
ダイキリンの背中を蹴り、シャクラは飛び上がった。
ソウラはその先を見た。
シャクラの飛び上がった先には、今まさにレイダメテスの炎を
自らに集めようと、欠片の落ちる軌道に乗りかけていた
アスキスの姿がありシャクラは口を大きく開け、
「やめるんじゃぁぁぁーー!!!」
飛び上がっていたアスキスに向かって叫んだ。
「し…師匠!?」
突然の横やりにあっけに取られている内に、アスキスは
抱えられるようにそのままシャクラに捕まえられさらわれていく。
(…シャクラ君がなぜ今、ここに!?…しかし今は、こっちか…!)
アスキスに向かって飛び込んできていた地獄の炎を
纏った欠片は状況を読んだイシュラースの手で粉々に砕かれた。
「し、師匠!!…放してください!…私は、奴を…!」
「今、倒してどうするじゃ!?」
「そ、それは…!」
と、シャクラにいきなり返され、暴れていたアスキスは
顔を背け、何も言い返せなくなった。
「おーい!無事か!?…そちらに飛ぶから乗れい!」
二人を追いかけるようにソウラを乗せ駆けていたダイキリンは
声をかけ、再び飛び上がり、シャクラとアスキスを受け止めた。
「団長…!無茶しすぎだよー!」
ソウラはびっくりしたような表情を見せながら言う。それに対し
「ははッ!そうは言うな!ソウラ!」
シャクラはいつも太陽のような笑みで返した。そうしていると
そこへイシュラース達がやってきた。
「と…さて、ここからどうするかのう?」
シャクラはダイキリンから降り、アスキスも降した。
「団長…ここは私が…!」
「待つんじゃアスキス…!ワシは”戦い”に来たんじゃないぜよ」
シャクラの視線はイシュラースに向かっていた。
「しかし…!」
「よぅみい…魔公王だって、”剣を収めている”んじゃぞ?」
シャクラに言われるままに、アスキスも確認すると
イシュラースの手には剣が握られていなかった。
それを見て、アスキスも身構えるのをやめた。
「あとで事情は全て話す。アスキス…お前の話も全部聞く。」
そうシャクラが言うと、アスキスは不服ながらも返事を返した。
☆
真の太陽と太陰の一族のそれぞれの主が
対面していた戦場から離れた場所の海上に何者かの影
があった。
「ふーむ…。 …の予測通りだな。結構大変な事になってるね」
「もどるか?」
「あぁ…もどろう」
終わり