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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2022-11-27 21:03:05.0 テーマ:その他

『三姉妹の物語〜絆のアカシ〜』 第4話

※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。

ーー

【グランドタイタス号の戦闘から2日後】

「バカモノーー!!」
と、ある部屋で男の野太い大声が響く。耳も塞ぎたくなるような
怒声を受けているのは、バンデ・ヒルフェ三姉妹。

「イッッ…本部司令、なにもそんな大声を出さなくても…!」
と、リルカが宥めようとするものの
「これが大声を出さずに居られるものかッ!これを見ろ!
グランドタイタス号の船尾とデッキ周辺を木っ端微塵に破壊しおって…!!」

と、被害報告の内容と写真が添えられた書類を三人に向かって見せつける。
その書類は、同じ現場に居たロスウィードも読んでいた。

エスコーダ商会の令嬢”マルチナ”暗殺を阻止する事は出来たものの、
その後発生した船内部での戦闘の被害が大きく、中でも船の損壊が酷いと
報告が上がっており、その破壊をしてしまったマイカや姉妹である
アスカとリルカも呼び出されていたのだった。

「本部司令、こちらで聞いた報告では船の修理に際して、
費用はマルチナのお父上が支払う形になっているとの事ですが、
今回なぜ彼女たちを呼び出したのですか?」

ロスウィードは本部司令に疑問を投げかける。
一瞬戸惑う仕草を見せつつも

「おほん…事は、お金の話だけではない。各国の用心が集う場で
このような大事を引き起こしたのだ。軍として、彼女らには”相応の処罰”を
下さなくてはならないのだ。口を挟まないで頂きたい」

「…なるほど、そういう事でしたらこちらからは何もありません」
ロスウィードがそう返すと、アスカは驚いたような表情を見せ
アイコンタクトを送る。

(ロスウィード…なんでですか!助けて下さい…!)
(落ち着けアスカ、大丈夫だ!)

と、返ってきてアスカは少し落ち込んでしまう。そして本部司令が
三人に向き直ると、少しニヤついた表情を浮かべつつ

「さぁて、君たちの処分だが…功績もあるが、先日の戦いでは
我が軍に恥をかかせているからな、相当重い罰を下さなくては
ならないねぇ〜」

本部司令の言葉一つひとつを聞いた時、リルカとマイカは
何かを確信する。

(まさかコイツ…!二年前の軍の奴らの…!)
(この人、私達に責任を押し付けるつもり…!?)
と疑い始めた。その後も嫌味やありもしない噂を
高らかに話し続けた。

「……と、色々あるがここは君たち三姉妹全員には、軍を去ってもらおうか?
今までこの国の利益や国交に貢献したのがなんだ?お前たちは、
あの男”パテル”のお溢れで軍に来た小娘どもだ。血も繋がってないんだろう?
そんな者に居られてはこちらとしては迷惑だ…さぁ、除隊希望書にな…」

と、本部司令の本性がこれでもかとあらわになり、
一触即発の状況になっていた時、突然ガチャリと扉が開かれた。

「……なるほど、それが君の”本音”かね?」
と、全員が振り向くとメルー公が立っていた。
意外なる人物の登場に本部司令が驚き戸惑う
「め、メルー公!?…なぜこちらに来られて…!?」

「君の上官に呼ばれたのだよ。…”力を貸して欲しい”とね」

半泣き顔のアスカの肩を叩き、本部司令の前まで行く。
当の本人は状況が飲み込めず、まるで泡を食ったような
表情のまま固まっていた。

「さて今の事を、外で聞かせてもらったが、戦友の娘たちを
侮辱するだけでなく、私の戦友まで悪いように言うとは…
どういう了見で話していたか、聞かせてくれるかね?」

柔らかな物腰はそのままではあるが、メルー公の目は鋭く
本部司令を睨んでいた。

「そ、それは…軍として彼女たちには、相応の罰…いえ
ケジメをつけてもらおうと考えての事で…」

「ふむ、実はね。先日の作戦には、妻…いや我が国の
女王ディオーレも出席していてね。その時、私もあの船に乗っていて、
その時の彼女たちの活躍は既に聞いている。」

「そ、それはぁ…!私の方でも聞き及んでいます!」
と、食い下がる本部司令にメルー公は
「では、問おう。当日、君はいったいどこに居たのかい?
この作戦には”本部司令たる君も参加する話だった”はずだがね?」

そこで本部司令は、何かを察したのか隣にひかえていた
ロスウィードの方を見た。
「どうされましたか?…”こちらからは何もありません”よ?」
と、にっこりと笑顔を返した。

「きっ…貴様ァーーー!」
そこで部屋に兵士たちが数名飛び込んで来る。
ロスウィードの服を掴もうとした本部司令は、
その場で取り押さえられ、連行されていった。

続く
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