〜七夕会場〜
今日は”七夕”。透き通った夜空に、宝石のように輝き
瞬く星々の下、今年も滞りなく開催された”七夕祭り”。
そこへバンデクス島から、やってきたバンデ・ヒルフェ家が居た。
「じゃーん!今年の浴衣をカササギさんからもらいました〜♪」
と、マイカはくるくる回るように見せる。そばには同じ
浴衣を着るアスカとリルカの姿もあった。
「まぁー!綺麗な柄の浴衣ね♪お養母さんも着ようかしら?」
「あっちで配布してたし、ついでに着付けて貰えるよ」
リルカが指を指して教える。
「リルカお姉ちゃん、着付けてもらう時に係の人が
なんか上手く出来なくて困ってたよね。もしかし…ふぎゃ!」
「うるさい。トレーニングで筋肉が増えただけだ」
アスカの頭にタンコブが出来る。「まだ言ってないのに…」と
グーで叩かれた頭を擦りながら、着物を貰いに行った養母を
待つ。会場に響く笛の音色に耳を傾けながら、しばらく祭りを
楽しむ人の流れを眺めていると
「お待たせ〜!」
と、マーテがアスカ達と同じ柄の浴衣を着て戻ってきた。
「それじゃあ、行こっか!」
「あれ?…マイカちゃんはどこかしら?」
「ん?おかしいな、一緒に居たはずだぞ?」
三人が探していると、奥の方からマイカが戻ってきた
「お養母さん達、早くぅー!」
「マイカどこに…って、あぁ!お前、先に楽しんでたな?」
そこにはスライムのお面を斜めに被り、スライムタワー型の飴に
飲み物を両手に、焼きそばの香りがする袋を手首に下げていた。
「だって我慢出来なかったもん!ほら、飴はみんなの分
しっかり買ってきたからあげる♪」
マイカは飴を手渡す。それを受け取ると、4人は
祭りの露店をのんびりと回りながら、奥へと歩いていった。
途中の道すがら、先程のマイカ以上に七夕祭りを
楽しんでいるロスウィードにバッタリ出会い、
アスカが驚いたり
手持ち花火や打ち上げ花火の売り場では、
何か新しいアイディアが浮かんだのか真剣に思案にふける
マージンとその考えを見抜いて細い目をするフツキを見かけて
マイカが心配そうな顔を浮かべる場面あったり
立ち並ぶ露店と同じ様にを店を開き、お祭りを
盛り上げているライオウと雷神会のみんなに出会って、
そこで嬉しそうに買い物をするリルカの姿だったりと
みんなそれぞれが思い思いに祭りを楽しんでいった。
そうして、天の川が見える丘へと続く階段に着いた。
その脇には短冊が飾られて、ゆらゆらをなびく笹がいくつも
あった。
「そうだ、彦星さまと織姫さまにお会いする前にここで
短冊を書いていきましょうか?」
「うん!…せっかくだし、書いていこうか」
そういうと4人は、笹の近くに用意されていた短冊を
1枚ずつもらう。
「あ、見られると恥ずかしいから私、書いたら
違う所飾るねー」
「はいはい♪……じゃあお養母さんも恥ずかしいから
違うところね〜」
「二人とも、子どもか…!…ってお前もかアスカ!
黙って行くなぁ〜!」
それぞれが胸に秘める願いを心を込めて書き込んで、
各々違う笹にそれぞれ飾っていた。それを終えると
4人で彦星と織姫に挨拶を済ませ、天の川を星空を
堪能し、
「ねぇねぇ、お姉ちゃん達はどんな願い書いたの?」
「内緒だ」
「恥ずかしいから言わないよー」
「ぶぅーケチぃ〜♪」
と言いながら、笑い合いながら
また賑やかなお祭りの会場へと戻っていた。
ミミ☆
ミミ★
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私たち家族の絆がこれからも
長く強く続いていきますように
アスカ
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家族みんなが末永く仲良く
過ごせますように
マイカ
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あたし達家族がいつまでも
仲良く健康で過ごせますように
リルカ
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子ども達の未来が明るく
照らされますように♪
マーテ
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ミミ☆
ミミ★
〜おしまい〜