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天星の護りの手

アスカ

[アスカ]

キャラID
: FG906-006
種 族
: ウェディ
性 別
: 女
職 業
: 魔剣士
レベル
: 132

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アスカの冒険日誌

2024-07-06 22:02:37.0 2024-07-06 22:05:09.0テーマ:その他

『三姉妹の物語〜絆のアカシ〜』 第28話

※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。

ーーーーーーーーーーーーー

「リルカ!…行くぞッ!!」

メガース達の猛攻をかわしたリルカの耳に
エミカの声が届く。振り返ると、自身の丸盾を
立てて持つ姿があり、既に射出体制に入っていた。

「行くぞ!…ってまだあたしが居るんですよ!?」

「ここしか無いんだッ!!早くよけろ!
……うおおおおおりゃっ!!」

リルカの言葉に耳を貸さないエミカは、そのまま
全身の力を込めて、丸盾をメガース達に向かって
投げつけた。

「ひぃ!?…ムチャクチャだぁ!!」

リルカは困惑しながらも、素早く射線上から逃げ出した。


刹那!……エミカの投げた丸盾は一瞬にして消えた。
しかしそれを追うように突然激しい爆音が響き、凄まじい風圧と
衝撃が射線上にいたメガース達の機械の体を襲った!

「ビガガガガッ! 想定外ノ 衝撃ト損傷ヲ 検出!」

「内部機構ニ 異常発生! 活動一時不能!」

エミカが放ったのは、ブーメランの使い手達が修練に
修練を重ね、辿り着く極地にして、数ある大技の中のひとつ
”ギガスロー”。かの伝説の”破壊と殺戮の神”も使ったとされている
相手に凄まじい衝撃を与え、その動きも封じる最大級の一撃である。

「リルカ!……今だ!奴らは動けない!」

エミカは言い、どこからともなく戻ってきた
小盾をキャッチした。

「了解!」

深く息を吸ったのち、動けなくなったメガース達に向かって
リルカは駆け出した。太刀を腰に回して据え、柄を強く握る。
すると、刀身から炎が吹き上がった。

そして、メガース2体の間を縫うように一太刀ずつ
その体に叩きつけるように浴びせたのち、距離を取った。

「古式エルドナ流剣術…”紅緋(べにひ)”…!」

リルカが太刀に宿った炎を払いながら静かに呟くと、
メガース達の体から激しく豪炎が吹き上がった!

「ビビーッ!火災発生!異常!異常!異常!…常!」

「ガガガッ!!消化不能!任務 続行…不能!不能!…能!!」

異音を鳴らし激しく機械の体を焼かれながら、慟哭とも
とれる言葉の数々を吐き出すように発し、2機の機体は
機能停止と同時にその場に崩れるように倒れた。


「………ふぅ、なんとかなったか」

エミカがポツリと言う。リルカは目の前の魔導兵器が動かない事を
近寄って確認し、周りに敵の援軍が来て居ない事も確認すると
息をハァーと出した。

「一応…まだどこかでは、戦いの音が聞こえてるけど
ここの広場の安全は…」

そう言いかけた時、リルカは後ろのヴェリナード軍の
兵士たちの事を忘れてしまっていた事に気づき、向かおうと
したが、ちょうど全ての魔物が倒され、兵士たちが歓喜の
声を上げた所だった。

「広場の安全は、”今”確保されたな」

エミカが笑顔を浮かべながら言う。それを確認すると、
リルカは思念通信をする為に耳のピアスに手を当てた。

《マイカ、いま大丈夫か?》

《……大丈夫だよ!こっちはバリケードを無視して空から
飛んでくる魔物を、呪文で撃ち落としてる所…!》

《そうか…こっちは、魔導兵器が2機投入されてたよ》

リルカが言うと、思わぬ事だったのか狼狽えたような声が
マイカから漏れた。

《…そっち…大丈夫だったの!?》

《広場の安全確保と大体同じタイミングで、
2機ともぶっ壊したよ》

《そっか…よかった》

《だけど、色々と妙な点があるな》

《うんうん、島を今回襲ってきてる軍勢
なんか編成というか、統一感が恐らく無いよね?》

《どういうことだ?》

《少し前に、アスカお姉ちゃんからも連絡もらったけど
あっちでは”海妖兵団”の魔物と戦ったんだって…で、リルカ
お姉ちゃんは、魔導兵器…機械、それを率いていた兵団…
つまり”鉄機兵団”の魔物と戦ったんだよね?》

と、マイカに指摘されたリルカはもう一度
横たわっているメガースの残骸を見た。しかし
自身の剣術で焼いた為か…黒焦げになっており
もはや元がなんだったのか、彼女には判別できない
状態になっていた。

困った顔になり、再び通信に戻る。

《うーん、その鉄機兵団の魔物か判別出来ない》

《え!?…何か残ってないの?》

《ガッツリ焼いちゃって…何もわからないっ!》

《や、焼いたって…!何してるのお姉ちゃん!!》

《う…!仕方ないだろ!状況が状況だったんだから!》

《ーーー奴らは”特攻隊長メガース”って名乗っていたぞ?》

と、突然自分たちとは違う声が二人の頭の中に流れた。

驚いたリルカは自分の周りを確認すると、背中に
乗りかかっているエミカが居た。

《どういう仕掛けか分からないが、今はどうでもいい
会話、参加してもいいか?》

〜続く〜
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