※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。
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「お前の相手はこっちだよ!」
リランザが、ムチをしならせて放つ。マイカは声に反応は出来たが
伸びたムチは彼女の胴を捉え、グルグルと体に巻き付いた!
「しまっ…!!」
リランザの引っ張る力に、今のマイカは抗えずそのまま
屋敷とは違う方向へ投げ飛ばされてしまう。
「少し…アタシと遊ぼうじゃないの」
(早く…行かないと、私たちの場所が…!)
一方で空へと浮かび上がったフィアとドーターは
同時に呪文を唱え始め空中に、大きな”灼熱の塊”と
”金色の光球”が出来上がって行く。
膨れ上がる2つの呪文を後方で見ていたマーテは、
血の気が引くのを感じる。
(いけません…!あの攻撃を受けたら…結界が持ちこたえれないわ…!)
屋敷の方へ向いた時、近くで兵士の手伝いをしていた
ユウナが焦った表情で引き止める。
「マーテ様!?…どちらにいかれるのですか!今、ここを
離れられたら…!」
「……私は、結界を維持するために…”アレ”を使います!
ユウナさんは、兵隊さん方の指揮を…!」
”アレ”という言葉に、一瞬理解が追いつかなかったが
すぐに、マーテが何をしようとしているのかユウナは察した。
(ま、まさか…!!パテル様が話していた…!)
そう思い至り、急いでマーテを引き止めようとしたが、
時すでに遅く、防衛結界の内に入り屋敷の中へ姿を消していた。
追おうとするものの、足を踏み出そうとした瞬間に魔物たちの攻撃が
激しくなり始め、兵士たちからも指示を仰がれ、行くに行けない状況に
なってしまった。
マーテは屋敷の扉を開けると、町中から逃げてきた避難民が居る
エントランスホールの階段を駆け足で登り、さらにそこから
2階の廊下を駆け、突き当りのハシゴを伝い屋敷の屋上へと出た。
屋根を駆け足で、出入口の扉がある側に走って行くと
自分たちの家を…今は島民達を守護する為に稼働を続けている
”結界装置”があった。それを見た時、マーテの脳裏に
任務へ旅立つ前のパテルとの会話が蘇った。
[……マーテ。屋根にあるのは軍から貰ったお下がりの”結界装置”だ。
緊急時には島の住民をこの屋敷へ保護した上で使う防衛用の
設備の1つだが…コイツには、恐らくだが罠が仕掛けてあると思う]
[なんで、そんなものが…?]
[まぁ、俺の事をよく思わない”人物”が居ると言う事だ…。
警戒する事に意味があるかは分からないが…いざと言う時には
コイツを惜しみなく使ってほしい…!島を頼むぞ…マーテ!]
自分を愛した相手からの言葉を胸に、その心と想いは
彼女の中に強い意志を芽生えさせた。
結界装置の目の前に着くと作動している機器のハッチを開ける。
中にはいくつかのスイッチ類と”アージェント”と刻印された文字の下に
ガラスの蓋で閉じられている”ケーブル付きの腕輪”があった。
(…これで凌ぐしかないわ……!)
そう思い、機器から覗く様に結界の外を見ると宙に浮かび上がっていた
2体の魔物が屋敷に向けて、今にも呪文を放とうとする直前だった!
「業炎に焼かれちゃいなさい!!」
「吹き飛んで下さいまし!!」
フィアとドーターは、それぞれの強力な攻撃呪文を
同時に容赦なく屋敷を守る結界へと撃ち込んだ!
業炎の巨大な球と圧縮された光球が、まっすぐ飛び
結界に当たると、2つの攻撃呪文は混ざり合う様に、合成し
一瞬の間を置いた後に、凄まじい炸裂音と中心地点から
暴風を巻き起こし、屋敷の前で陣取り防衛線を敷いていた
ユウナを含む兵士たち、死霊の二人を前へと吹き飛ばした!
その衝撃に悲鳴を飛び交い、状況はさらに混迷を極めていく。
「け、結界が!」
「破られてしまったのか!?」
再び兵士たちからは不安な声が飛び、逆に呪文を放った
ドーターは拍手をし、まるで花火を楽しむ子どもの様に
はしゃいでいた。
「姉さま姉さま…!奴らの結界が吹き飛びましたわ!」
しかしフィアは笑みこそ浮かべていたが、その目は
真っ直ぐ屋敷の方をみている。そして呪文を打ち込まれた
屋敷周辺の煙が晴れ始めると、
「クフフ…どうやら”アイツ”の言っていた機械の機能って
言うのを使った様ね…」
何かを確信したかのように、呟いた。フィアの言葉にはしゃぐのを
止めたドーターは屋敷の方を見ると、大きなダメージがあったのにも
関わらず、屋敷に展開された結界はその光をほんの少しの間
薄くしたもののすぐに元の輝きを取り戻していく。
フィアがある所を指を差し、ドーターに見る様に促すと、
右腕に腕輪を填め、自身と結界装置を直結したマーテが居た。
(これは…想像以上に…!)
〜続く〜