※蒼天のソウラの二次創作です。実際のキャラの
掛け合いなどに違いがあるかもしれません。
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アスカ自身も緑と青を1本ずつ取り出すと、自分へ
振りまき、戦闘体制を整えたのだった。
(大佐から受け取ったのと合わせて、回復と魔力ドリンクが、
2本ずつ…これで魔力を戻せる…!)
マイカは、姉二人と同様に緑と青ビンの栓を1本ずつ抜き、
重くなっていた腕に出せるチカラを振り絞り、中身を
自分の周りへ振りまいた!
すると、体に走っていた痛みやのしかかる様な重さが
少しずつ無くなっていき、徐々に動いても苦に
ならなくなるのを感じた。
しかし彼女はそこで1つの違和感を感じた。確かに栓を抜き、
一緒に開け振りまいたはずの、”魔力ドリンク”の効能を
ーーーー体感出来なかった。
周りに魔力が漂っている事は感じられているが、
それが自身の体へと流れ込んでいく感覚が無い。
(何これ…おかしい… どういう事…?)
違和感の正体を確かめる為に、残っていたもう1本の
青いビンの栓を抜き、再び自分の頭上に振りまいた。
しかし、自分の体…内に溜まっていく感覚は無く。
むしろ”突き抜けて行く”様だった。”抜けていく”と
言う部分で、マイカは気がついた。
(……なるほど、そういう事… まだ”真・魔力かくせい”の
影響が残っていたのね…。だから、魔力が体を通りこそするけど
突き抜けて行く訳ね)
フィアとの1対1の戦いで、決着をつける為にマイカは
古の秘術を使い、リミッターを外した。そう…その
”外された”ものが、まだそのままだったのだ。
(……私が意図的に外しちゃった”リミッター”。これを
閉じるかちゃんと制御しないと…戦えない…!その為には…!)
アスカとリルカは、それぞれが戦う構えに入った時。
「足りない…!」
「え?」
アスカは、後ろに居たマイカの言葉に振り返った。
回復用の2種類のビンは、確かに投げ渡したと思い、
ポーチを確認する。
「ロスウィード…!私が投げ渡したものは?」
「こっちは、まだ余力が十分だったから、受け取ったものは
全てマイカ君に託したぞ…!」
「じゃあ…足りないって…!ドリンク2本…その量なら
過剰とも言えるくらい回復できるはずでしょ!?」
「その貰った量じゃ、足りなかったの!……魔力が、私の体を
突き抜けてしまうの…!だから、制御する為にもっと必要なの!」
マイカは大声を上げる。ゴタゴタする最中、フィアは笑みを浮かべる。
「あら?…仲間同士でケンカかしら、じゃあ先手を打とうかなぁー?
芳墨の華烈兵団の可愛いみんな…!……侵略を再開なさい…!」
大声をあげ、兵団が動くのを見守ったのちリランザとドーターに
目配せをし、動き出した!
「アスカ!!敵が動いた…!早くしろ!」
「私が先陣を切る!アスカ!リルカ君、援護を!」
ロスウィードが、三人の合間を縫い、駆け出していった。
一気に動き出した状況に、何をするべきか?アスカの思考が回らなくなる。
動きの無いアスカの姿に痺れをきらしたマイカは手を伸ばし、大声を
もう一度出す。
「お姉ちゃん、早く!今持ってる分を全部ちょうだい!
あいつらは待ってくれないよ!」
「もぉぉー!何をしようとしてるか、分からないけど
どうなっても知らないからねッ!」
アスカは、腰に下げていたポーチを手早く取ると、それをそのまま
マイカに向けて、投げ渡した。飛んできたポーチを、両手で包み込む様に
受け取ると、「お姉ちゃん、ありがとう!」とお礼を返した。
それを見届けたアスカは、一瞬ニコッと笑みで応じたあと、
既に会敵してるロスウィードとリルカの元へ駆け出していった。
アスカの背中を少しだけ見つめ、すぐにマイカは視線を
受け取ったポーチへと変え、間口の大きな部分をガバッと開く。
中には緑と青の液体が並々と入ったビンが十本ずつ入っていた。
それを見つめながら、マイカはこれからすべき事を思い描く。
数刻の瞬きのあと意を決すると、ポーチの中に手を入れ、
青い液体のビン…魔力ドリンクの封を一気に全て切った!
そして、封が切られたビンの中身を惜しみなく
自分の体とその周りにバラ撒くように振りまいた。
(ここから…!私が”出来る事”を成功させ無ければ、
いま振りまいた薬は無駄になる…!だから、確実にやり遂げる…!)
マイカは、激しく巻き起こる戦火の最中…大きく深呼吸する。
息を多く体に取り込むと、目を閉じる。意識を自分の中心に向け、
周りに漂っている濃密な魔力を感じ取る為に神経を尖らせた。
(”真・魔力かくせい”は、強制的にリミッターを外す奥義。その効果に
振り回されちゃったのもあるけど、私に足りなかったもの……それは…)
〜続く〜