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孤独の闇芸人

ホーリン

[ホーリン]

キャラID
: TG682-832
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 111

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ホーリンの冒険日誌

2016-04-06 03:01:11.0 2017-04-11 20:56:20.0テーマ:シナリオ・クエスト攻略

伝説の旅芸人への道・2016~第13章~


「……やるじゃねえか。弟弟子よ。
 お前の芸、確かに見せてもらったぜ。」

悪魔道化師ゲイザーの体が光に包まれ……
現れたのは、僕と同じぐらいの、若い男だった。

ゲイザーが、まだ悪魔道化師になる前の姿。
ゲイザーは僕の兄弟子に当たる。
なのにこの姿は……つまり、悪魔道化師になった時のまま、
時間が止まっていたということなのだろう……。

ゲイザーもまた、“かたりべの服”を身にまとっていた。
他の旅芸人たちがそうだったように。
かつて僕が、通り過ぎたように。



「いいボケだった……。
 ひさしぶりに、人間のころの笑いを思いだした。
 ははっ……なかなか、面白かったよ。」

それは、何かに納得した……心の底からの笑顔。

――ポルファン師匠。
あなたのもとで修行をしていた頃のゲイザーを、
取り戻すことが、できました……。


「あ~あ。せっかく キミの中にあった
 芸を憎む心を 利用してあげたのに。
 ずいぶん カンタンに負けちゃったね。」

現れたのは、3匹のグレムリン。
チギー。ラギー。ムギー。

「ゲイザー……」

今なら分かる。
ゲイザーは、きっと。

“旅芸人に負けることを、望んでいた”のだ……。

だって、“道化師”っていうのは……
“芸人”のことじゃないか。



「ルルルリーチ様は、人間のわりに
 邪悪なオーラを持っていたキミを気に入って
 魔物にしてあげたのになぁ。」

だめだ……

「もう用済みだねぇ。
 だいぶ旅芸人を殺してくれたみたいだし
 そろそろ、死んじゃっていいよ。」

やめてくれ……

「そ~れ! 燃えちゃえ~♪
 3連続・メラゾ~マ~♪」

“あの時代”の旅芸人に……

「必殺♪ 燃え燃えイリュージョン~♪」


メラゾーマ3発は、耐えられないっ…………!




「ゲイザーーーーッ!!」
「うおおおおおおおおおおーーーッ!!」


一瞬だった。
激しい炎に包まれ、ゲイザーが倒れる。

悪魔達が、笑いながら去って行く。


「うう……ホーリン。
 み、みせてくれ。
 さい……ごに、お前……の芸を……。」

「分かった! 何度でも見せてやる!
 だから……だから死ぬなっ、ゲイザー!!」

「はは……は。やはり、面白いな……。
 はは……。そう……いえば
 母の……死に顔は おだやか……だった。」


 師匠……。オレが まち…がってたよ。
 あなたは 確かに 芸で…人を…
 救って……いた…………。


ゲイザーの体から、命の光が抜け落ちていく。

今度こそ、本当に、ゲイザーは消えた。

だが、魔物として死んだのではなかった。
最期は、人として。
いや……



“旅芸人として”、その生涯を終えたのだ。


旅芸人ゲイザー。
僕の兄弟子。

さようなら。
ありがとう。

(僕はあなたに、大切なことを教えてもらったんだ……)



一つの戦いが終わった。
ポルファン師匠の元に、帰ろう。

彼の最後の言葉を伝えるために……。


(2017 闇芸人・決戦編へ続く)

http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/558268798784/view/4661110/
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