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孤独の闇芸人

ホーリン

[ホーリン]

キャラID
: TG682-832
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 111

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ホーリンの冒険日誌

2017-04-13 01:34:26.0 2017-04-15 21:46:08.0テーマ:シナリオ・クエスト攻略

伝説の旅芸人への道2017 闇芸人・決戦編 ~第5章~


 ――旅芸人死すべし。

 確かに旅芸人には何もできない。
 攻撃も、回復も、弱体も、補助も……より上位の職業が存在する。

 僕はなにもできず、近づいてくるルルルリーチを見つめていた。

「それでは、さようなら旅芸人。恨むのなら、旅芸人を天職と定めた自分を恨むのですよ」

 ルルルリーチの拳が、僕を打ち砕こうと迫る中――

 僕はその攻撃を、愛用の棍で弾いていた。

 武器ガード。

 職業のスキルがことごとく否定されていく中、
 武器だけは……僕を裏切らなかった。
 もう、棍を持ち上げることさえ苦しい。
 でも……。

「まだ、戦える……! お前なんかに、負けられるか……!」


「――氷結らんげき!!」

 棍の76ポイントスキル。氷属性を持つ4回連続攻撃。
 旅芸人にとって、未だにメインとなる攻撃手段。
 棍180スキル、戦神のベルト、闇の宝珠。
 あらゆる威力強化を注ぎ込んだ特技が、闇芸人の体力を削っていく。

「ぐ……ぬうっ……! 鍛え上げられた棍の威力がこれほどとは……」

 ルルルリーチが後ずさる。


「フォッフォッフォ……お強いですね。
 しかし悲しいことですが、
 旅芸人はこの世から差別されるのですよ」

 打撃、さらに打撃。

「私はポルファンより才能がありましたが、
 旅芸人などウケるわけもなく、
 どこへいっても私の芸は受け入れられませんでした……。」

 氷の破片が舞い散る。

「しかし、自分より才能のない多くの冒険者が成功している……。
 “強職”というだけで……。
 私は絶望しましたよ。
 次第に旅芸人を恨むようになりましてねえ……。」

 闇芸人が膝をつく。

「フォッフォッフォ。才能があったところで
 世の中はそれを正しくは評価しませんよ?」

 もうひと息――

 その時、ルルルリーチの瞳がふたたび、あやしく輝いた。


「あなたは自分の才能が認められなくても
 くさらずに“旅芸人の道”を極められますか?」

  はい
  いいえ


「うっ……うわぁぁぁーーーーーっ!!」

 その言葉は衝撃を伴って――視界がホワイトアウトする。


 …………。


 ……。











「ここは……いったい……?」


 気がつけば僕は、色あせた世界にいた。

 ここは、どこだろう。
 見た覚えがある気がする……。
 でも、それがどこなのか思い出せない。


『フォッフォッフォ……。

 あなたもついに、迷い込んでしまったのですね。

 かつて多くの旅芸人が悩み、あがき……
 そしてついに抜け出すことのできなかった魂の迷路。

 ――闇芸人の魂は、ここで生まれるのです……』


「闇芸人の魂……? お前はいったい……」


(第6章へ続く)

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