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孤独の闇芸人

ホーリン

[ホーリン]

キャラID
: TG682-832
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: 旅芸人
レベル
: 111

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ホーリンの冒険日誌

2017-04-24 21:14:12.0 2017-04-30 22:13:19.0テーマ:シナリオ・クエスト攻略

伝説の旅芸人への道2017 闇芸人・決戦編 ~第12章~


 タナトスハント。
 闇芸人は死んだ。

 その数秒後。
 パァァ、と光が満ちて、

「――ザオ」

 唱えたのは、ゲイザーだった。
 旅芸人なら当然、蘇生の呪文も身につけている。
 でも、どうして僕に……?


「成功したみたいだよお、ザオ」

 ポルファン師匠が、ほっとしたように言う。

「な、なぜ……なぜ私を蘇らせたのです!?」

「……教会で復活させるわけには行かないからな。
 もう一度師匠を狙うか、あるいは他の旅芸人に手を出すかは分からんが、
 次もお前に同じ手が通用するとは思えなかった。
 だがHP1ならひと刺しで殺し直せる」

「ぐぬっ……」

 ザオの蘇生後HPはたったの1。
 そうか……教会に戻れば僕のHPは全快になってしまう。
 だからこうして、僕の動きを封じるために蘇生させたのだ。

「なはは。ホーリンよお。
 おめえさん、キレーに負けちまったなあ。
 まあ、ボロボロに負けるのも、芸の肥やしだよなあ」

「……くっ」

「そうだ、お前は負けた。
 それも圧倒的に実力の劣る相手からだ。
 理由が分かるか?」

「慢心、油断。そう言いたいのでしょう。ええ、その通りですよ……」

「それだけじゃないかなあ。
 おめえさん、行動が丸見えすぎたよお」

 ……たしかに。
 最初に戦いのビートを使わず、攻撃していれば。
 あるいは、最後にベホイミではなく攻撃を選んでいれば。
 勝てる可能性は高かった。
 ゲイザーは僕の行動の全てを読み切っていたのだ。

「…………。
 本当に、私の負けのようですね。
 それで、私をどうしようというのです……」

「なぁ、ホーリン。
 そもそもオレが、どうしてここに存在していると思う?」

「どうしてって……、アレ?」

 ゲイザーはずっと前に、僕の目の前で闇芸人ルルルリーチの手下に殺された。
 そのゲイザーが、どうしてここにいるんだ?

「答えはな、ここが、“ニセモノ”の世界だからだ」

「ニセモノ……?」

「どうやればそんな事が可能なのか、それはオレには分からない。
 だが、この世界は限定されたニセモノで、お前は外から迷い込んできた。
 お前を闇芸人に仕立て上げるためにな」

 ――ニセモノの世界。
 たしかに彼らが知らないであろうその方法を、僕は知っている。

「このオレも、ここにいるポルファン師匠も、この世界の中でだけ存在を許されたニセモノだ。だが幸か不幸か、オレたちにはその自覚がある」

「なはは……。まあ、オイラがニセモノでも
 やることは変わらないよお。
 今までどおり、旅芸人をやるだけさ。やるだけよお」
 
「つまりここは、現実のアストルティアとよく似た、
 誰かに作られた別の世界……?」

 僕は旅芸人に絶望し、闇芸人として暗躍した。
 それらは全て、このニセモノの世界の出来事だった……ということか。

「この世界で旅芸人を殺害していたら、
 お前は真の意味で闇芸人になり、
 お前の知る現実のアストルティアに戻るのだろう。
 新たな闇芸人として、な……」

「では、旅芸人を殺さなかった場合は……」

 僕はもう、アストルティアに戻れないのだろうか。


「いや、戻れるぞ? 割と簡単に」

「えっ! 戻れんの!?」

 アッサリ言われた!

「ここは、不完全な世界だ。
 闇芸人……その根源には、完成された世界を作るほどの力はなかった。
 この世界はツギハギだらけ、抜け出すスキマがたくさんある。
 そして……オレたち旅芸人は、“その呪文”を知っている」

「呪文……?」

「忘れているなら教えてやってもいいぜ?
 だが、それを教える前に。
 ホーリン。お前は“どっち”なんだ?」

「どっち、とは?」

「お前は闇芸人か? それとも……“旅芸人”か?」


 ゲイザーが、手を差し伸べる。

「決まったのならこの手を取れ。
 お前を、“この世界”の外に連れ出してやる」

「わ、私は……僕は……」


「僕は、旅芸人だ……」

 その手を、取った。

「なら帰るぞ、ホーリン。
 お前の世界に」

 そして、ゲイザーは唱える。


「――リレミト」


 その瞬間、視界が暗転して……
 僕は、どこまでも落ちていく。

「じゃあなあ、ホーリン。今度こっちの世界に来る時は、
 ちゃあんと旅芸人として、来るんだよお」

 ポルファン師匠――ニセモノだけど――の言葉だけが、
 僕の耳に残った。

 僕は、帰らなければならない。
 アストルティア……母なる大地へ。


(第13章へ続く)

http://hiroba.dqx.jp/sc/diary/558268798784/view/4683833/
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