いつもイロハ水族館をご愛顧いただきありがとうございます。
この度、アカマンボウ(キングサイズ)が水揚げされましたので、本館床下水槽にて展示します。
併せて、マンボウとは似ても似つかぬ驚きの生態について解説していきます。
写真:今回水揚げされた個体(キングサイズ)約3.5m※
※一階建のビルの高さに相当します。
〜基本情報〜
アカマンボウは、アカマンボウ目アカマンボウ科アカマンボウ属に属する深海魚です。代表的な別名は「マンダイ」、英語名では「サンフィッシュ」「ムーンフィッシュ」などと呼ばれることもあります。
世界中の温海域、外洋の表層〜中層(水深500mくらいまで)に生息します。
平たく丸い銀色の身体と、赤く大きなひれが特徴的です。
〜マンボウの仲間じゃない?!〜
名前に「マンボウ」とついていますが、マンボウはフグ目なので、全くの別種です。
同じアカマンボウ目には、当館でもお馴染みのリュウグウノツカイがいます。(アカマンボウ目>リュウグウノツカイ科)
〜高速で泳ぎます!〜
アカマンボウは、その見た目から想像できませんが、なんとマグロ!やメカジキ!!並のスピード(80km/h以上)で泳ぐことができます。
DQXで釣りをする時、「ボーッとしている」「ゆっくり泳いでいる」などなど……。とんでもない!実際は「素早く泳ぎ去った」「大きな身体で大暴れした」などの行動がふさわしいですね笑
肉食性で、胸びれと尾ひれを使って高速で泳ぎながら、クラゲ、イカ、オキアミ、小魚などを捕食します。
〜驚愕!魚類なのに恒温動物?!〜
小学校の理科で習いましたね。魚類は変温動物。周りの温度に合わせて、体温も変わってしまいます。だから、寒い場所では活発に活動できないのです。当たり前の常識です。
しかし!アカマンボウは、そんな常識を覆します!
アカマンボウは、恒温魚(温血魚とも)!体温を温かく保つことができます。全魚類の0.1%ほどしか持たない性質です。
アカマンボウのエラには、身体中心部から温かい血液を運ぶ血管があり、その温かい血管が他の血管を包むことにより、体温を保っています。
こうすることで、冷たい深海でも、頭はメキメキ冴えて、身体も俊敏に動ける、というわけです。
〜マグロの代替食?〜
アカマンボウは、美味しい、と言われます。部位によって食感や味は様々ですが、胸びれ付近の赤身は、味も見た目もマグロそっくり(だそう)です!
格安寿司屋では、マグロの代わりにアカマンボウを出しているのでは?といった都市伝説もあるようですが、漁獲量や流通量がそもそも少ないので、噂の域を出ないかな?と館長は考えています。
実際に食べてみたい方は、沖縄県をはじめとするマグロが水揚げされる地域に足を運んでみたら良いかもしれません。
一見、マンボウと同じようにボーッとしてるイメージのアカマンボウ。調べてみると驚愕の事実が次々と出てきましたね。
面白い生態を持つアカマンボウを見に、ぜひイロハ水族館へお越しください。
イロハ水族館では、今後も増改築、展示の入れ替え、生態解説日誌の投稿、各種企画などを行っていきます。変わらぬご愛顧をお願いいたします。
〜〜お魚好きの方、ぜひお越しください〜〜
イロハ水族館
本館 ジュレ13981うるわし3番地
和風館 同1番地
世界の気候館 同2番地
※ご連絡くださればお招きのつばさ差し上げます。
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