いつもイロハ水族館をご愛顧いただきありがとうございます。
今日は、星空展示に合わせて展示しておりますお魚「海星」について解説します。
あと1ヶ月もすれば夏休みですので、自由研究的に(?)Q&A方式で解説していきます。
※なお、できるだけ正確な情報を記載するよう努めておりますが、間違い等がございましても責任は負いかねますので、あらかじめご了承ください。
Q.海星って何て読むの?
A.ヒトデです!
ヒトデは、漢字で「海星」または「人手」と書きます。
英語を始め、世界の様々な言語で「海の星」を意味する名前が付けられています。
Q.ヒトデは何種くらいいるの?
A.約2,000種です!!
世界で約2,000種、日本近海だけでも約300種が確認されています。
Q.ヒトデは何の仲間?
A.ウニやナマコの仲間です!
ヒトデは棘皮(きょくひ)動物門に属しており、ウニやナマコの仲間です。
「棘皮」とは、「ハリネズミのような皮を持つ者」という意味です。
Q.ヒトデは硬いの?柔らかいの?
A.ヒトデは体の硬さを変えられます!!
普段のヒトデは石のようにカチカチです。
しかし、ひっくり返ったり、狭いところを通る時には、身体を柔らかくして、ぐにゃっと動きます。
Q.なぜそんなことができるの?
A.キャッチ結合組織があるからです!
ヒトデの骨格は、小さな骨がタイルのように並んでおり、そのタイルをつないでいるのが、キャッチ結合組織!これは神経の働きによって素早く硬さを変えることができるのです!
実際に水族館に行って、ヒトデに触ってみよう!
イロハ水族館では、和風館2階にヒトデがいます。
Q.ヒトデの裏側はどうなっている?
A.中央部(盤)に口があります。口から5本の腕の先に向けて溝があり、その溝には管足という足があります。足といっても、透明な細い管がにょきにょき伸びているようなもので、その先には吸盤があって、物にくっつくことができます。
では、実際に見てみましょう!
…微妙ですね。溝は分かりますが、管足まではわかりませんね。
Q.ヒトデは何をどうやって食べる?
A.貝類、カニ類、エビ類、魚類などを食べます。中でも特に二枚貝と巻き貝が多いです。
その食べ方がまた衝撃的!獲物を捉えたら、口から胃袋を外に出し、獲物を包み込んだり、こじ開けた貝に挿入して、食べます!
Q.ヒトデに目はある?
A.5本の腕の先端にあります。
「え?じゃあ目が5つあるってこと?」と思ったそこのあなた、そのとおりです!!
Q.ヒトデの脳はどこにある?
A.ヒトデに脳はありません!ちなみに心臓もありません。
Q.ヒトデをちぎってしまいました。
A.再生します。
ヒトデの再生力は高く、腕一本と中央の盤さえ残っていれば、もとの星形に再生できます。中には、1本の腕と盤の一部だけで再生できる(=ちぎられたら分裂再生する)ものもいます。
ただし!!実際の水族館でヒトデを触ったりする時には、必ず優しく扱ってくださいね。
Q.ヒトデにオス・メスはあるの?
A.あります。なので、先ほどお話しした分裂以外に、有性生殖をして増えることもできます。
Q.ヒトデと人間の関わりは?
A.漁業被害を起こしますが、有効活用できる資源でもあります。
ヒトデはしばしば大量発生し、漁業被害を起こします。養殖の貝類に被害を与えたり、底引網に大量にかかって漁具が壊れたりします。
一方で、ヒトデの成分には害虫忌避、免疫増強、殺菌作用、脱臭作用などがあり、有効活用が期待されています。
さて、だいぶ長くなってきましたので、そろそろ締めます。
最後の質問は、やっぱりこれ!
Q.ヒトデは食べられるの?
A.食べられる種もいます!
食べられるのは、マヒトデ(キヒトデ)という種のみで、熊本県天草の一部地域で食べられます。そのままだとまずいので、塩茹でにして食べます。味は概ねウニに似ているそうです。
ただし、それ以外の種は毒を持っていたりして危険なので、自己判断で食べないよう注意してください。
Q.他にももっと知りたい!
A.コメントで質問くだされば、分かる(=調べられる)範囲でお答えします。実際の水族館に行ってみるのもいいですね。
不思議な生態を持つヒトデに触れに、ぜひイロハ水族館へお越しください。
イロハ水族館では、今後も増改築、展示の入れ替え、生態解説日誌の投稿、各種企画などを行っていきます。変わらぬご愛顧をお願いいたします。
〜〜お魚好きの方、ぜひお越しください〜〜
イロハ水族館
本館 ジュレ13981うるわし3番地
和風館 同1番地
世界の気候館 同2番地
※ご連絡くださればお招きのつばさ差し上げます。
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