(以下バージョン6.5前期までのネタバレがあります。)
「意味のある偶然の一致」という「共時性」。
もう一例挙げます。
バージョン2.0。トーマ王子は、魔元帥ゼルドラドが勇者姫アンルシア目がけて放った攻撃呪文を、におうだちのポーズでかばって絶命します。
バージョン4.1。神儀の護堂の最奥で、知将ジャミラスが盟友カミル目がけて放った攻撃呪文を、秘術の守護者(鎧の幽霊)がにおうだちのポーズでかばって消えてしまいます。
バージョン4.4。魔瘴調査区画の最奥で、黒衣の剣士が主人公と賢者ホーロー目がけて放った攻撃を、ファラスがにおうだちのポーズでかばって、まもなく死んでしまいます。
におうだちのポーズでかばって死亡、という点が共通点ですが、もう少し具体的に言うと、
「勇者または盟友を、勇者でも盟友でもない者が、におうだちのポーズでかばって死ぬ」のです。
トーマ、秘術の守護者、ファラスは生きた時代が異なり面識もないですから、これも「共時性」と言ってよさそうです。
もう一例。共時性を観測する主体が主人公以外という例も挙げてみます。
バージョン4.2。1300年前の戦神の宮殿の魔封剣姫は、雪山で行き倒れていたゾルトグリン王(ギルガラン王子の父)を発見し介抱しますが、これだけではなく、
ゲルト族の少女モルガンをも雪山で発見し助けています。
共通点は、雪山で行き倒れたオーガを、観測者でもある魔封剣姫が助けるということで、
後に一方はオーガの怨敵であるゾンガロンと化し、一方は成長して次の代の魔封剣姫になることから、強者の素質を秘めた者というところも似ているようです。
結果的に観測者に主人公は含まれるものの、主人公ではなく魔封剣姫が共時性を体験しているというところが、他の共時性の例とは異なるところです。
もう一例。バージョン6.5前期の「共時性」の例をひとつ、かなり短いものですが挙げてみます。
神具解放の審問宮2の石碑
「選ばれた魂には 『角笛』が託され
その音色は 神の奏でし『竪琴』と重なり合う。
二重奏は『王冠』を生み 王国を復活させる。」
ツスクル地方 知恵の社『シグルド戦記』
「そして 世界の終焉が始まった。
残酷な神の 奏でる闇の調べは
またたくまに世界を覆い 死をばらまいた。」
「神の奏で」が一致しています。
「神の」と「奏で」の組み合わせは記憶ではここだけです(もし見落としがあったらごめんなさい)。
3行目の「死」と「復活」は対義語のようになっています。
しかし、これだけ共時性の例を観測する主人公というのはなかなか特殊な感じがしますし、
ここ数ヶ月でストーリーをやり直して気付いた共時性の事例は40数例ほどあり、
これはさすがにシナリオ班の方で意図的に組み込んでいるのではないかと疑うようになりました。
意味のある偶然の一致(共時性)について(その3)へ続きます。