(以下バージョン6.5前期までのネタバレがあります。)
ここでは、(1)〜(4)で出なかったエネルギーなどをまとめます。
バージョン3.3では闇の領界にかつて棲息していた魔獣サルファバルが【生物のエネルギー】を糧とし、
貯めこんだエネルギーを、あらゆるものの成長を促す鉱石に変化させたと、カーラモーラ村のカイラム村長は言います。
この鉱石がサルファバル鉱と呼ばれ、村の祖先たちがサルファバル鉱を精製して日々の暮らしに役立てていたそうですが、
この精製に、村長の自宅にもある錬金工房の錬金炉が使われていたようです。
闇の領界のストーリーでは、こうした【生物のエネルギー】と錬金術の関わりについて情報が得られます。
生命のエネルギーではないのですが、バージョン2の真アラハギーロの便せんクエスト282「大いなる砂漠の象徴」。
だいじなものに入る「ピラミッドの写真」を使うと「ピラミッドの 神秘のパワーが 漂ってくるようだ。」と説明があり、
いわゆる「ピラミッドパワー」の存在がほのめかされます。
バージョン6.0では天使クリュトスはこう言います。
「アストルティアの人々が生み出す
感謝の気持ちには 計り知れないほどの
エネルギーが宿っているのです。」
「研究の結果 僕は突きとめました。
人々が使用する貨幣……ゴールドには
【感謝のエネルギー】が 宿りやすいということを!」
このエネルギーは、天星郷での生活に役立てられているそうです。
砂の都ファラザードにいるしびれくらげの外見をしたマッサージ師ユースティ。
「でんげキノコ」を使っての、ユースティの【エネルギー】を消費してのマッサージで、
主人公をいわゆる集合的無意識にアクセスさせて「始まりの大魔王の舞」を習得させることに成功しています。
ユースティは魔界史上屈指の技術を持ったマッサージ師なのかも知れません。
現実世界では、こうした生命が持つエネルギーに関して研究が盛んだったことがあり、各エネルギーは様々な名称を持ち、
18〜20世紀では「動物磁気」(メスメル)、「オド・パワー」(ライヘンバッハ)、「生体エネルギー」(キルリアン夫妻)、「フリーエネルギー」(テスラ)など無数にあります。
ルネサンス時代には「ムーニス」(パラケルスス)、古代には「生命エネルギー」(中国)、「プラーナ」(ヒンドゥー圏)、「マナ」(太平洋諸島圏)などがあります。
これらを総称して「生体エネルギー」「生命エネルギー」などのように(曖昧に)言われることが多いようです。
この中では「ムーニス」は真アラハギーロの王の名前になっているようで、「プラーナ」はガーディアンの特技名に使われています。
たま出版の『神智学大要1』p.89〜90では「プラーナは四次元世界から来る」とし、プラーナが原子に及ぼす影響力は電気、光、熱などの影響力とは異なるとも述べられています。
「動物磁気」の概念が載っている鳥影社の『メスメリズム』p.64によると「太陽や月が、我々の地球や大気圏における海洋の潮流を引き起こし、支配する」とあり、クエスト373「あやかしの調べ」やクエスト735「月は満ち欠け」に通じる内容になっています。
そして「オド・パワー」というと、バージョン3.5のラストダンジョン「空の原点」で、図鑑に載らないモンスターで「魔瘴球オド」という敵がいました。
日本教文社の『神秘のオド・パワー』によると、「オド」とはオーディンのことを指すそうで、北欧やドイツなどの神話・オペラで描かれる神です。
魔瘴球オドはオーディンやオド・パワーと関係はあるのでしょうか。
オーディンの存在はアズラン外伝クエスト「人形たちのラグナロク」で明らかになりますが、バージョン6.5前期の時点で、この正体は明らかになっていません。
同書の第3章によると、「日の光と月の光の秘密」として、太陽光や月光がオドの力を放出し人間にとって大きな影響があり、これらはオド(オーディン)の力を豊富に持っているそうです。
生命が持つエネルギーについて(6)へ続きます。