(以下バージョン6.5後期までのネタバレがあります。)
バージョン6.4のテトラルは主人公・ユーライザらに故郷のことをこう説明します。
「かつて 魔眼の月が放った 呪いの光は……
とこしえのゆりかごの あらゆるものを結晶化し
生命を根絶やしにした……。
いにしえの大崩壊と呼ばれた 厄災が
この世界にも 訪れようとしている……。」
テトラルが言う「いにしえの大崩壊」の定義には、神都の汚染は含まれず、
「魔眼の月が放った呪いの光による結晶化で生命が根絶やしにされること」です。
ここで「いにしえの大崩壊」と「結晶化」は関連付けられ、
また、4〜5行目にあるように、テトラル視点では、アストルティアにいにしえの大崩壊(のような大崩壊)はまだ起こっていないと言っているのです。
テトラルのテキストには「赤い霧」「汚染」という言葉は出てきていないようです(もし読み落としがあったらごめんなさい)。
するとやはり、「いにしえの大崩壊」と「神都の汚染」は別のものと考えて良さそうです。
また、バージョン6.2でレオーネがアストルティアの楯を破壊するまでは、アストルティアは楯の力で結界に守られジア・クトには気付かれなかったはずなので、
楯が作られる前に侵入したジャゴヌバ以外のジア・クトはアストルティアには存在しなかったはずです。
赤い霧を発生させたのがジア・クトという6.2のヘルヴェルの言い分が正しいのなら、アストルティアで、ジャゴヌバか、(存在するなら)ジャゴヌバが連れてきた部下か、(存在するなら)ジャゴヌバに洗脳された魔族、天使や七種族が、赤い霧を発生させた可能性はあるかも知れません。
「大崩壊と呼ばれる災害が起き 神都は住めなくなるほど汚染されて」(6.0ユーライザ)とかつて主人公に話したユーライザが、
テトラルから「いにしえの大崩壊」=「魔眼の月が放った呪いの光による結晶化で生命が根絶やしにされること」と説明を受けても、
ユーライザが違和感を抱いたり、テトラルに反論したりしなかったのは、やはり6.3のユーライザの中で既に「いにしえの大崩壊」と「大崩壊」の区別ができていたからのようです。
ちなみに、テトラルはいつからいつまで昏睡状態だったのか、もしくは断続的な昏睡だったのか描写がなく、
古フォーリオンでレクタリスやエルドナ神と会話が成立したかも不明で(レクタリスの日記を見る限りどちらにも取れそうです)、
いつ天使長ミトラーに救出されたかも具体的な年代は書かれていません。
ジャゴヌバのことを知っているのかもわからないです。
バージョン6.2クリア後から受注できるクエスト715「世紀の大発見」にも、大崩壊の推論に必要そうな情報が出ています。
戦務室の天使バルスデーンはこう言います。
「かつて 神代の遺構を 閉鎖した際
作業にあたった 戦務室の天使たちに
与えられた 守護符があると 聞いている。」
6.0で天使長やアシュレイが「放棄」と言っていましたが、ここでは「閉鎖」という表現が出てきます。
「放棄」してから「閉鎖」に行ったのか、「閉鎖」してから「放棄」したのか、「放棄」と「閉鎖」は同じ意味合いなのか、2つの関係や時系列がよくわかりません。
「と聞いている」という言い方から、他者からの伝聞で、自身の体験による話ではないです。
聖天舎2階の書庫にいる天使ゾーフィアに守護符の情報を聞きに行くと、こう答えます。
「おや。何か ご用でしょうか。
……なるほど。かつて 戦務室で用いた
守護符を お探しなのですね。
かなり古い時代のことですので……
在庫が残っていれば よいのですが……
しばらく お待ちくださいませ。
(ゾーフィアは 書庫に 保管されている
神代の遺構 閉鎖時についての記録を
調べてくれた……。)
お待たせいたしました。
……残念ながら 当時 用いられていた
守護符 そのものは 現存しないようです。」
「かつて」(クエスト715バルスデーン)=「かつて」=「かなり古い時代」=「当時」(クエスト715ゾーフィア)。
ここでも漠然とした過去の表現が使われます。
古フォーリオンには戦務室はなかったので、それより後の時代であることは間違いなさそうです。
6.0のユーライザが言った、ご先祖様が神代の遺構を「放棄」したことと、かなり古い時代に戦務室の天使たちが守護符を用いて神代の遺構を「閉鎖」したことは、どういう関係でしょうか。
ユーライザの謎(4)へ続きます。