(以下バージョン6.5後期までのネタバレがあります。)
ただ、この推論の弱いところは複数あり、
「なぜジア・レド・ゲノスは錬金術としての結晶化を行うことができるのか」
「結晶化の光線が錬金術だとするなら、なぜジア・レド・ゲノスは、ユーライザの神化を見る以前に、錬金術の最終目標ともされる神化の発想に自力で到達できなかったのか」
「神化には、創生のチカラを自身で生み出す力は必要なのか」
「ジア・レド・ゲノスが、自身をはじめジア・クト念晶体に結晶化の光線をあてたら神化は可能なのか」
に十分には答えられないことです。
また、クエスト765「大空の向こう側で」で、「ユーライザ(心はレクタリスになっていて演技中)は 胸の前で 手をかざすと まばゆい光と共に きらめく結晶が現れた」
とあり、どうもレクタリスには結晶化の能力があるようです。
この能力とジア・レド・ゲノスの結晶化の関係も不明です。
少し脱線すると、結晶化はジア・クトの専売特許ではないようで、
ザンクローネ(バージョン2.0)
「前の戦いの時 負ったダメージで
ろくに 身体が動かせなくなっちまってな。
魂を結晶化させて 回復に専念していたのさ。」
ザンクローネも結晶化の技術を持っています。
魂とはここではザンクローネの心臓のことで、水車小屋の掃除の時にウサギたちにいじめられていたしびれくらげを助けたら、お礼にもらったオレンジ色のトゲトゲのかたまりです。
そして『アストルティア秘聞録』p.278にはナドラガ神の心臓である「竜神の心臓」についてこう書いています。
「心臓にトゲが生えたような歪な形。
片手で持てるくらいの大きさ。
ザンクローネの心臓と似た結晶体。」
バージョン2.4や3.5で登場した「創生の霊核」という球体。
同じく『秘聞録』p.278によると、外側の球体部にグランゼニスの力である繊細な文様によるバリアが施されているそうです。
問題なのはこの中に封じられた竜神の心臓で、これを結晶化したのが誰で、何のために結晶化したのか。
グランゼニスが封印を厳重にするために結晶化したのか、ナドラガがザンクローネのように回復に専念するために自身でこっそり結晶化したのか、他のキャラなのか。
ちなみにレクタリスの場合は「レクタリスからの感謝が込められた創生のチカラ」が結晶化されています。
おわり
(11月2日追記)
(5)で歴史改変が疑われるものをまとめましたが、(5)では選外であるもののそれでも怪しいもの候補として、
「いにしえの大崩壊」(6.0天使長)と「いにしえの大崩壊」(6.4テトラル)もここで追加で挙げておきます。
「いにしえの大崩壊」(6.0天使長)は、「奴ら」が誰であるか、蹂躙された地域・時代が抽象的に述べられるに留まっています。
「フォーリオンが蹂躙され」(6.0)は、6.0当時はフォーリオンが船であるという情報を持っていなかったですから、アストルティアでの出来事という先入主を読み手に与えてしまったはずです。
また、天使長の口調の癖なのか、数万年前の出来事を自身の目で見たかのような言い方をすることがありました。何か事情はあるんでしょうか。
「いにしえの 大崩壊の日でさえ……
奴らに フォーリオンが 蹂躙されても
あの水源だけは けがされなかった」(6.0)
「この 初期型の光炉が 作られた当時は
魂の燭台が 使われていなかった。神化するには
直接 神化の炎で 魂を焼くしかないんだ。」(6.5前期)
「いにしえの大崩壊」(6.4テトラル)は、(5)で書いたように、6.3から6.4へ進んだタイミングでユーライザの弱体化という歴史改変が起こっているようで、「いにしえの大崩壊」の定義についても改変の疑いは一応残りそうです。
シナリオ班は、歴史改変を可視化する役割を担わせる目的で「大崩壊」関連の語句を各所に挿入したのではと推測しています。