2023-11-18 02:31:04.0 2023-11-18 21:27:51.0テーマ:シナリオ・クエスト攻略
意味のある偶然の一致(共時性)について(11)【Ver6.5後期までのネタバレあり】
(以下バージョン6.5後期までのネタバレがあります。)
ここではキャラクターズファイル「リーネさんのセレブな日常」の共時性(意味のある偶然の一致)について考えてみたいと思います。
第1話「素敵なナイトクルージング」。
アクセサリー屋カーメロからクエストを受注した後に
リーネに話しかけると「ヤッホー」といつもの挨拶から始まります。
「ヤッホー」は山びこの音を表す際に使われることがあります。
山びこは、ある人が声を発すると、山に反響してその声が再び聞こえる現象ですが、
同じ物事がくり返し起こるというところが共時性と似ていて、神様のおこないとする話(神話・民話・童話・昔話など)もあります。
恐らくこの「ヤッホー」が、共時性の暗示であると共に、第3話のデビルニャンの正体(カミサマ)の伏線にもなっているようです。
第2話でリーネは海賊スクアーロに対してこう言います。
「いいことを 教えてあげよう!
私ぐらいになると 買った覚えもない恨みが
世界中から 次々と 配送されてくるんだよ。」
自身と似た境遇にある物事を引き寄せることがある「引力性」という共時性の働きを、リーネが発動している可能性があるということです。
身に覚えのないマイナスの物事を、リーネ自身が引き寄せてしまっていることを意味しているようなのです。
例えば、9月30日の日誌(6)で、アンルシアと魔王ヴァレリアが共に絵を描くのが苦手で、似た者同士が引き寄せ合い、共闘に至るという例を紹介しましたが、
リーネの場合はこうした引力性が一時的にではなく、常時発動していて、自身でも自覚されるほどに災いが次々と降りかかってくるみたいです。
第1話でリーネが次のセリフを述べるのですが、これは金持ちの嫌味ではなく、リーネが引力性を常に起こしているという日常の客観的説明なのです。
「ほら 私って スーパーセレブじゃん?
自分でも気づかない内に 恨み 妬み そねみを
大量購入しちゃってるみたいなんだよねー。」
スクアーロはリーネのことを「悪魔」と罵ってしまい、直前にはリーネの背に黒い翼が生える演出がありますが、
リーネは自身の抱える黒い何かが、よからぬ物事を次々と引き寄せているようなのです。
しかしリーネは自身の引力性を「世界の均衡」のために用いていて、主人公の作る「正しき未来」(メレアーデの言葉)と少し似ているところがあるかも知れません。
また、バージョン6.5で主人公は、英雄の死の連続性や、天星郷内でのものを含む二者以上の似た言動といった、同時多発的な共時性を40例ほど一気に観測しているようなのですが(10月31日の日誌(8)〜(10)に書いています)、
次々と現れる共時性的事例の観測者という点では、リーネと主人公は似た者同士と言えると思います。
第3話でデビルニャンは主人公とリーネにこう主張します。
「お金があるから ヒトはおかしくなるニャ!
あんなモノ ぜーんぶ オイラが奪っちゃえば
ヒトの世界から 争いは無くなるのニャ!
(ここで暗闇に紫色の炎がわき、デビルニャンの像に変わる演出)
……そう思ってたら いつの間にか
ヒトの財産を 根こそぎ奪う
悪霊に なってたニャ。」
このセリフが、メルサンディ村の外伝クエストの魔女グレイツェルと似ていて、
「(暗闇に紫色の炎がわく)
身も心も キズだらけの女の子は
暗い死の淵で 英雄を恨んで 村を呪って……
本当の魔女に なっちゃいましたとさ。」
人に対するネガティブな想念が強まると、その想いを悪霊や魔女への変身として「現実化」できるところが「意味のある偶然の一致」になっているようです。
リーネの場合は想念ではないのですが、自身の抱える黒い何かに加えて、神の御業とも言われる山びこ的な「ヤッホー」を挨拶として使い続けたことで、カミサマを無自覚に引き寄せてしまったという可能性はあるかも知れません。
また、第3話でデビルニャンを倒した後でリーネは主人公にこう告白します。
「前に 信じられるヒトは
数少ない身内だけ……って言ったじゃない?
あの時は 確かに そうだったんだけど……
でも ここまで付き合ってくれた
お人よしな 君のこと……
今では 信頼に足るヒトだって 確信してる。」
バージョン6.5で、リナーシェからの主人公への手紙にこう書いてあります。
「家族以外で 安らぎを覚えられるような人は
あなたが 初めてだったから……
あの時間を 終わらせたくなかったのです。」
身内・家族しか信用できないウェディ女性からの、一対一での、盟友への告白というところが意味のある偶然の一致になっているようです。
おわり