(以下、冬物語拾遺譚とバージョン6.5後期までのネタバレがあります。)
昨日放送のアストルティア拾遺譚。とても楽しくて満足もしているのですが、
最初の話「遠い約束」(双子勇者と三闘士の回)を視聴し始めてすぐ違和感を覚え、
何度か見直してみたところ、違和感の正体が一応わかりました。
少し書いてみます。
まず先に、バージョン6.5前期で、アシュレイが死亡した直後の、
回生堂にいるドルタムのセリフを紹介します。
ドルタム
「(生きていた頃のアシュレイについて)
あっ でもね。みんなで 大富豪をするときは
かならず ボクをさそってくれたんだ。
アシュレイさん 負けてばかりだったなぁ……。」
拾遺譚の大富豪の勝負を視聴した後にこのドルタムのテキストを読むと、
違和感を持ってしまう可能性は十分あると思います。
拾遺譚の「遠い約束」は、時間設定はバージョン6.5前期の、秘伝の間がたまたま発見された後にフォステイルの神化の準備が整う前です。
冒頭はこう始まります。
カブ
「また負けちまったぁ!」
アシュレイ
「これで 3連続大貧民か。
三闘士の大将も 札遊びは からっきしみたいだな。」
カブは3回連続で負けていて、アシュレイ死亡後にドルタムが言う「アシュレイさん 負けてばかりだったなぁ……」と内容が全く逆です。
勝てないカブが不満を言い始めて、
カブ
「なんも賭けてねえと マジになれねえんだよ……。」
フォステイル
「大貧民になった者が 何か罰ゲームでも
やってもらうというのはどうかな?」
ドルタム
「い 生きてた頃の恥ずかしい話を 暴露する……とか?」
これで罰ゲームありの勝負が始まりますが、アシュレイは反則あがりをしてしまい、
ついに負けてしまいます。
カブ
「なんか スッキリしない結果に なっちまったなあ……」
アシュレイが反則あがりのルールを知らなかったこともあるのか、カブはすっきりせず勝った実感があまりないようですが、
アシュレイ
「ルールなんじゃ仕方ねえさ。まあ 負けは負けだ。」
と潔く負けを認めます。
そして、アシュレイの昔話が済むと、秘伝の間でフォステイルの神化の準備が整ったと天使からの呼び出しがかかり、これで「遠い約束」は終わります。
「遠い約束」での大富豪の敗戦数は、
アシュレイ1敗
カブ3敗(ただし最後のカブの1勝は自身で納得がいっていない)
その後アシュレイが亡くなった直後に回生堂のドルタムに話すと「アシュレイさん 負けてばかりだったなぁ……」なので、やはりおかしいわけです。
過去の日誌に書いたんですが、天星郷のストーリーでは歴史改変の疑いが複数ありました。
(「カンティスの謎(2)」「ユーライザの謎(5)(9)」「天使長の謎(1)〜(4)」など)
今回の「遠い約束」と6.5アシュレイ死亡後の話は、明らかに矛盾していて、どこかで歴史改変が起こっていた可能性はあると思います。
歴史改変は、
・主人公や他のキャラクターが時間跳躍し、跳躍先で歴史を変えたことで、戻ってきた時代の歴史もそれに伴って変わる
・原因がはっきりしない
があると思います。
今回のケースは後者で、6.5前期のストーリーで主人公やその他のキャラが時間跳躍して歴史改変した話はなさそうで、原因がはっきりしないようです。
ただ、アシュレイが大富豪を終えて、亡くなるまでの間のどこかのタイミングで、誰かの意思が介在しているかもわからないものの、
「カブは大富豪で負けてばかり」から「アシュレイは大富豪で負けてばかり」に歴史が改変され、ドルタムの記憶は異なった歴史で上書きがされて、上書きが起きたということにドルタム本人も、恐らくドルタムの話が聴こえているカブやナンナが反論しないことからも、三闘士の記憶はすっかり変わってしまっているようなのです。
これは「創失」のように消えた者の存在を忘れてしまうのとは違いますが、記憶が本人の意思に関係なく変わってしまっているのです。
この「原因がはっきりしない歴史改変」の疑いは、バージョン6.1から6.5まで確認できたもので複数あり、今回の大富豪もこの疑いを思わせる話だったと思います。
謎として残るのは、アシュレイやカブの敗戦数を変えなければならない程の歴史改変の必然性があったのか。ここがよくわからなかったです。
おわり