(以下バージョン6.5後期までのネタバレがあります。)
バージョン5.5で亡くなった巫女ヒメアですが、母のヤクルから不老の秘術を受けて巫女となる以前のセリフで、
バージョン6.4の神話時代のストーリーを進めた状態で見直すと、違和感を覚えるものがありました。
ヒメア(バージョン1の、500年前の子どもの頃。レイダメテス崩壊後)
「ほんとはね。あたし 主人公が
とくべつな人だってこと わかってた。
さよなら……。ずーっと ずっと
とおくから来た ふしぎな時間の旅人さん……。」
幼いヒメアは主人公が時間跳躍者であることが見抜けていますが、ここに違和感を覚えました。
なぜなら、バージョン6.4では神話時代にナドラガ神やエルドナ神は、主人公が未来から来たことを説明しても当初は信じなかったのに対して、
ヒメアは、神でさえ気付けなかった時間跳躍に気付いているからです。
また、ツスクルの村外伝クエストで、ツスクルの村の地下洞くつの最奥に「神代の間」という場所があり、
この間の書棚にある『神代の間 研究書』という本によると、ここの周辺の土壌には「時の砂」という、時の流れを転じさせるチカラを持つ砂が混じっていて、
神代の間では古来から大がかりな秘術が行われてきたそうです。
ここでも違和感を覚えるのは、この間の名前は「神代の間」です。
「神代」というと、推測も込みになりますが、女神ルティアナがアストルティアを創世したその時から、バージョン6.4のナドラガ神・エルドナ神が幼い頃を経て、「神話時代末期」であるアシュレイ・レオーネの時代の頃までのことではないかと思われます。
もしこの間が神話時代に作られていたとするなら、神話時代のどの頃かにもよりますが、神々は時間の概念についてもう少し敏感なはずです。
ところが、幼いナドラガ神・エルドナ神は主人公が時間跳躍者であることを当初は信じなかったので、神代の間の建設はそれ以降の神話時代という可能性はありそうです。
しかし、まだ違和感が残ります。
なぜなら、時の砂という時間を操る物質が、時間の概念にそれほど敏感でなかったナドラガ神たちが自力で創り出したとは考えにくいのです。
放浪者キュレクスがレトリウスと出会ったのは5700年前です。これよりはるか昔の神話時代にキュレクスが放浪していたという話は、キュレクスからはされていません。
神話時代に作られた可能性のある神代の間の土壌に時の砂が含まれていたのなら、この砂の出所はどうなっているのでしょうか。
ここからは憶測になりますが、幼いヒメアが主人公が時間跳躍者であると見抜いた時点では、彼女は不老の秘術を受けていません。
不老の秘術は神代の間で、恐らく時の砂のチカラを対象者の体に組み込む術なのではないかと思われます。
しかし、時の砂のチカラが不老の秘術によりヒメアの体に組み込まれる以前に、ヒメアは主人公が時間跳躍者であることを見抜いてしまっています。不可解なのはここなのです。
キュレクスは時渡りのチカラをレトリウスに与えた後、子孫を残すことで遺伝によって時渡りのチカラが5000年前の主人公・パドレ・メレアーデに伝わりますが、
バージョン1で人間の体を取り戻した主人公に対してペガサス(ファルシオン)はこう告げています。
「あなたは いにしえのエテーネの民の血を
もっとも強く 受け継ぐ者。」
「いにしえのエテーネの民」はレトリウスのことで間違いなさそうですが、なぜファルシオンはレトリウスのことをバージョン6終了時点で主人公に話さないのでしょうか。
「もっとも強く」と言うからには、レトリウスや、時渡りのチカラが使える者たちのことを知っているからこそ言えるはずです。
ファルシオンは神話時代にグランゼニスに仕えていたようで、グランゼニスの宮殿があった古き神の遺跡では天使の輪を表していると思しき円形がいくつも確認できることから(『秘聞録』p.153上)、天使の存在も知っている可能性はありそうです。
であるなら、バージョン6リリース前に話題になった「天使長ミトラー=レトリウス説」を確認するのに手っ取り早い方法は、ファルシオンと天使長が会うことなのではないかと思います。
話を幼いヒメアのことに戻すと、時渡りのチカラが遺伝するように、時の砂のチカラが母ヤクルからヒメアに若干遺伝したことを示唆していた可能性はあるでしょうか。
「とおくから来た ふしぎな時間の旅人さん」と突拍子もなく言い出した幼いヒメアの言葉ですが、なぜ正しい内容で発されたのか、その憶測となります。
なお、不老の秘術が特定の血筋の者(血縁者)に施すものかどうか、忘れてしまったまたはわからないので、もしわかったらここに追記します。
おわり