(以下バージョン7.1までのネタバレがあります。)
ムニエカの町のバージョン7.0・7.1のストーリーで疑問が残ったままのことがあり、
少しここで考えてみたいと思います。
エドアルドの家の客室の書棚に、こんな本が7.0から置かれています。
「見知らぬ言語で 書かれた本だ。
主人公には 難しすぎて
理解できそうにない……。
挿し絵を見る限り どうやら
錬金術について 書かれたもののようだ。」
この本の言語が、現代のものか、数万年前のジア・クト念晶体の侵攻時のものかはわかりません。
しかし、錬金術の挿し絵が描かれているのは間違いなく、
エドアルドの家にある本なので、エドアルドや守護天使ルーミリアもこれを読んでいた可能性はあると思います。
では、バージョン7.0や7.1のムニエカの町のストーリーで、錬金術を前面に押し出した話はあったかというと、一見なかったように思われます。
ただし、現実世界の錬金術の知識を援用すれば、7.1のストーリーで錬金術の内容が複数盛り込まれていたであろうことが推測できます。
以下、錬金術の視点でムニエカのストーリーを見直してみようと思います。
ルーミリアの小屋にある日記では、エドアルドの髪を「赤髪」と表現しています。
チュピちゃんは「緑」が木製の体にあしらわれています。
7.0でルーミリアの小屋の近くに逃げてしまったチュピちゃんを主人公が捕獲してエドアルドに返却すると、
エドアルド(赤)がチュピちゃん(緑)を抱きしめるシーンがあります。
7.1ではエドアルド(赤)が主人公にエメラルド(緑)の石を取ってくるよう要求します。
ムニエカの深層の最奥に主人公らが到着すると、「赤髪」のエドアルドは、浄化の聖花石という「緑」の装置に近付いてしまいます。
エドアルド亡き後、アーイシャという「赤」色の鎧を着た女性が現れ、その息子が「緑」色のチュピちゃんを修理してくれます。
このように、「赤」と「緑」がまるでお互いが引き寄せあうかのように接近するのです。
意味のある偶然の一致(共時性)の働きのひとつに「引力性」(引き寄せあい)があるようですが、ムニエカでは短時間で共時性が連続して発生しているようで、バージョン6.5の英雄の相次ぐ死と似ている感じもします。
日誌「プクラスの謎」に書きましたが、現実世界の錬金術では「赤の獅子」と「緑の獅子」、錬金素材である「硫黄(赤)」と「水銀(緑)」などの暗示として、赤と緑が対の関係で表現されることがあります。
上記の画像は、王都キィンベルのゼフの店2階です。
DQXショップでは、王都キィンベルの「ゼフの店の赤扉」「ゼフの店の緑扉」という商品が販売されていますが、ここでも赤と緑が対の関係で錬金術的な意味があることが示唆されています。
なお、因果関係の有無は不明ですが、ドラクエ9のサンマロウの町のストーリーで、病弱な少女マキナのために人形を作ったからくり職人の男性がいたのですが、彼の服も赤と緑の配色でした。
その職人は「せがれにも わしの仕事を ついでもらいたかったんじゃが 才能がないものは しょうがない。」と人形を作る技術の伝承をあきらめたようです。
果たして彼の人形作りのノウハウは、ムニエカの町の前身にあたるベクセリアに伝わったのかは不明です。
ムニエカの町の謎(2)へ続きます。