(以下バージョン7.1までのネタバレがあります。)
ちなみに、浄化の聖花石は、光の郷フィネトカや神授の秘密殿にある投影機と、下部の形状がそっくりです。
(浄化の聖花石の画像も載せたかったのですが、ボス戦のあるマップの画像を日誌に載せると日誌が非公開になる仕様のため、画像を載せられませんでした。)
神授の秘密殿に通じる神化の工房には、現実世界の錬金術でトリビコスと呼ばれる錬金装置によく似たものが置かれていました。
床にはふいごも置かれていて、錬金炉の火力を高めるために風を発生させる道具であることから、錬金術の匂いはしていました。
ムニエカの深層の、光の道を作る光源と思しき装置の形状が、グランゼドーラ城の秘密会議室のものとそっくりです。
これも文化の伝播の可能性は一応あるでしょうか。
「ムニエカの深層」というダンジョンの名称も錬金術めいた感じがあり、
アイザック・ニュートンの手稿『インデックス・ケミクス』で、「深淵」(≒深層)という言葉が紹介されていますが、
これは錬金術などで出てくる「第一質料」のことを意味しています。
ちなみになぜニュートンなのかというと、小中高校の教科書的なニュートン像は物理学者や天文学者などであるはずですが、実際のところ彼は錬金術の研究に没頭していました。
例えば彼の手稿に「緑のライオンにより太陽は自然の指図では叶えることのできない完全性を得ることができる」という文がありますが、
「緑のライオン」「太陽」は文字通りの意味ではなく、錬金術の象徴表現としての別の意味(未精製のアンチモン、哲学の水銀、秘密の火、硫黄、生命力など)を考える必要があります。
死後に売りに出された彼の手稿を買い集めた20世紀の経済学者ケインズはニュートンのことを「最後の魔術師」と評しています。
7.1のストーリーが終わった後、
リオネ(バージョン7.1 ムニエカの町)
「この町全体が 私たちのお墓。
幸せな 夢を見るための 美しいお墓なんです……。」
「墓」は錬金術の象徴表現として用いると、〝(対象を錬金するための)フラスコ〟の意味のことがあります。
もしこの「墓」が錬金術的な〝フラスコ〟の意味なら、ムニエカの町全体が錬金術場であるという内容で筋は通るはずです。
(この日誌を書くのに、新曜社『心の解剖学 錬金術的セラピー原論』、人文書院『夢分析』、創元社『夢分析の治療ポイント』、アルファベータブックス『錬金術のイメージ・シンボル事典』などを参照しました。)
ムニエカの町の謎(4)へ続きます。