(以下バージョン7.2までのネタバレがあります。)
天使の転生に関するルールを、そなえの場の天使ナビュエルから聞くことができます。
天使ナビュエル(バージョン6.5後期 そなえの場)
「亡くなった天使の魂は 転生の園に
還るものですが……それは 生前に罪を
犯さなかった者に限ると 言われています。
まことに残念ながら ヘルヴェル様の死と
大罪のウワサは どちらも 真実でありました。
ああ! おいたわしや ヘルヴェル様!
あの方の魂が 転生の園に
還れないかもしれないとは!」
この〝転生できるのは、生前に罪を犯さなかった者だけ〟という発言は非常に怪しいです。
なぜなら天使ヘルヴェルは罪を犯しながらも転生しているからです。
〝転生できるのは、生前に罪を犯さなかった者だけ〟という命題は、真or偽or不明で言うなら「偽」です。
バージョン6.4でナドラガ神が転生の花による転生システムを創った際に〝生前に悪さすると転生できない〟というルールを天使の魂に埋め込むような様子も特になかったです。
天使ナビュエルに限らず、天星郷の多くの天使たちは疑うことを知らず、過去からの慣例や、身内によるうわさ話を、善悪や真偽を現実に照らして考えずにうのみにしてしまうのです。
〝その場でない外部に、その場に影響を与える原因があると推論する〟という、いわゆるメタ思考をしようという意欲が天星郷の天使たちには著しく欠けています。
アルウェーンのプクリポたちがC141に教育によって洗脳されてしまったように、
天使たちは悪意のある者に飼い慣らされてしまっていたという話を今後描ける可能性も残っていると思います。
古フォーリオンにはあった料理や絵画といった文化が、現代の天星郷までなくなっていたようで、
料理についてはフェディーラと彼女の料理の師匠ラメリンが復活させるに至りましたが、絵画についてはレクタリスのモザイク画と転生の園のルティアナの絵以外には見当たらないようです。
「『芸術』』『アート』と聞いて多くの人たちが真っ先に思い浮かべるのは、きっと絵画だろう。アストルティアでも実際多く見られたが、驚くことにそれらを天星郷で見つけることはできなかった。」(『ミナデイン Vol.6』p.028 バージョン6.0当時)
文化を衰退させ、変わりばえのない退屈な日常生活を送らせることで、感情を平坦化させたり、思考を硬直化させたり、天使以外の種族に傲慢な態度を見させたりする。
もし悪意のある者が天星郷に隠れ続けているという話が描かれるとしたら、そうした悪意を持って天使の人格形成を誘導していた可能性も残っているかも知れません。
1000年前にアルヴァンを勇者として覚醒させる契機をもたらした天使ヒースフィムは、地上へ干渉したことを理由に翼を封じられ地上へ追放されてしまいましたが、
ヒースフィムの行動がなかったら、魔王ネロドスの討伐には至らず、グランゼドーラの荒廃はより深刻化していたはずです。
ヒースフィムを追放したと思われる当時の天使長や星導会議のメンバーは誰だったんでしょうか。
守護天使と転生に関する雑記(5)へ続きます。