(以下バージョン7.3までのネタバレがあります。)
次に推論するテーマは、日誌「女神ゼネシアの謎(5)」で書いた、ルティアナとゼネシアの行動の時系列に関してです。
この日誌を書いた当時はバージョン7.1でした。
女神ゼネシア(バージョン7.0)
「ルティアナを 送り出した後
わたくしは 父を助け ジア・クトと
戦いましたが チカラ及ばず 敗れた……。」
バージョン7.0では女神ゼネシアは、
ルティアナがゼニアス脱出 → ゼネシアは父グランゼニスと共にジア・クトと戦い、敗れた
と主張するのですが、守護天使マギエルによる同じ内容の表現の仕方に少し引っかかるものが残っていました。
マギエル(バージョン7.1)
「追い詰められた じいさんは もはやこれまでと
ゼネシアを眠らせ ルティアナちゃんを逃がして」
マギエルはなぜか、ルティアナを逃すという内容の前に、先にゼネシアを眠らせたという内容を持ってきていました。
なぜマギエルは「ルティアナちゃんを逃がし ゼネシアを眠らせ」と表現しなかったんでしょうか。
確かにこのふたつの内容の時系列はいかようにも取れはしますが、しかし順序を変えつつ、その場にいた主人公たちが特にそこに突っ込まない描写を見せることで、正しい時系列がカモフラージュされたようにも取れると思います。
それにマギエルの説明では、グランゼニスがジア・クトに勝ち目がないと観念してからルティアナがゼニアスを脱出していますが、
ゼネシアの言い分では、ルティアナがゼニアスを脱出した後もグランゼニスはジア・クトと戦い続けているという内容で、双方の説明は矛盾しているようにも見えます。
こうした憶測はさておいても、この時系列に関わりそうな話がバージョン7.3で出ていました。
創造神グランゼニスの王冠のありかに関して、アストルティアのグランゼニス神はこう説明します。
グランゼニス神(バージョン7.3 アンルシアの部屋)
「王冠は はじめ 主神グランゼニスから
女神ルティアナに 託されたんだ。ジア・クトに
蹂躙された ゼニアスを出立する 直前にね。」
王冠は、創造神グランゼニスからルティアナへ、そしてアストルティアへたどり着いた後にルティアナからグランゼニス神へ託されたことがわかります。
そして、バージョン7.3でグランゼニスの試練場をクリアした後にゼニアスの女神ゼネシアのもとを訪れると、こうゼネシアは話します。
女神ゼネシア(バージョン7.3)
「ああ 主人公。
あれから わたくしは 主神の王冠を
探しているのですが 一向に……。
……え?
継承者グランゼニスが 王冠を……?
まあ そうだったのですね!
道理で ゼニアス中を探しても
見つからないはずです。
主人公。あなたが 主神の王冠と
継承者グランゼニスと共に
ここへ戻るのを お待ちしていますよ。」
ゼネシアは、創造神グランゼニスが王冠をルティアナに託していたことを知らなかったようです。
またここで憶測に戻りますが、創造神グランゼニスが王冠をルティアナに託した時、ゼネシアはどういう状況にあったんでしょうか。
現時点では当時の状況はわかりませんが、しかし、王冠がルティアナに託されたことをゼネシアはバージョン7.3のこの日まで知らなかったという線はありそうです。
もしそうなら、「まあ そうだったのですね!(中略)お待ちしていますよ」と主人公に話した際のゼネシアは、恐らく心中穏やかではなく平静を装った可能性は高いでしょう。
7.3の最後で「おぞましい」という否定的な言葉がグランゼニス神に吐き捨てられるからです。
他の線としては、王冠がルティアナへ託される場面を見てしまっていたゼネシアは、主人公を泳がせてアストルティアへ王冠を取りに行かせるために、王冠の捜索をしているふりを続けていたという話も描けそうです。
まだ憶測は続きますが、もし創造神グランゼニスが、ゼネシアを眠らせ彼女が眠っている間に、ルティアナに王冠を託してゼニアスから逃がそうと試みていたのだとしたら、
創造神グランゼニスがゼネシアを蚊帳の外へと置いた目的は何だったのでしょうか。
女神ゼネシアの謎(8)へ続きます。