(以下バージョン7.4までのネタバレがあります。)
以下しばらく、バージョン7.4での錬金術の可能性のありそうな箇所について、共時性も踏まえながら考えてみたいと思います。
古・誓約の園で女神ゼネシアを倒した主神グランゼニスはこう述べます。
主神グランゼニス(バージョン7.4)
「万物を生み出せし 創生のチカラよ。
我が 猛き怒りと 深き悲しみ
昏き絶望を呑み込み 反転の贄とせよ。
全てを侵し 喰らい 忘却せしめる
呪詛の中の呪詛 虚無の中の虚無。
その忌まわしき名を 『創失』と定めん!」
創生のチカラに「怒り・悲しみ・絶望」といった感情を加えると、創失の呪いができあがるようです。
創生のチカラは物だけではなく、形を持たない感情にまでも作用して創失の呪いをつくりあげることができるみたいです。
そして憶測気味に言うと、ここは錬金術のようにも見えます。
バージョン6.3で兄弟姉妹は「分離」という錬金術を用いましたが、物質ではない神気を、ルティアナの清泉の水から兄弟姉妹が抽出し、物質化に成功していました。
グランゼニスの場合も「怒り・悲しみ・絶望」といった物質でない感情を創生のチカラに与え、創失の呪いを生み出しています。
なおかつ創生のチカラというと、エルドナ神(6.4)やポルテ(7.0)によるとこの世のあらゆるものを存在させるための何かと定義されていましたが、
この創生のチカラは、現実世界の錬金術で火・水・風・土の四大元素を存在させる「第五元素」に似ているようにも見えます。
ちなみに、バージョン7ではグランゼニスやゼニアスの語源と思しき「(ゼウス・)クセニオス」(異邦人を歓迎する者)、神獣ゼナベスティアの「ヘスティア」(家庭を守る神、炉の神)など、古代ギリシアのものと思しき概念がたびたび出てきていましたが、先ほどの「第五元素」も古代ギリシアの哲学者アリストテレスが述べていて、
思えば「四大元素」も、古代ギリシアの哲学者・医者などであるエンペドクレスが主張した概念です。
エンペドクレスは、四大元素を〝結合〟するのが「愛」、四大元素を〝分離〟するのが「憎しみ」であるとも主張していて、
バージョン7.1でマギエルが説明した〝創生のチカラ=愛〟の話と一応筋は通りますし、
創失は対象から創生のチカラを奪い取ることであり「分離」と似ていて、
なおかつ7.3で創失を招くものが述べた「わたしは 大地の怒り 海の嘆き 空の慟哭」という負の感情が「憎しみ」に通じているとも思われます。
なお、日誌「ルティアナの匂いと錬金術の『分離』について考える(2)」で触れたように現実世界の錬金術師のビッグネームであるパラケルススも「分離」を自著で説いていて(エンペドクレスのような憎しみはそこにはないようです)、彼の錬金理論の中核をなす概念のひとつですが、創失が錬金術と関係しているかは現時点では不明です。
意味のある偶然の一致(共時性)について(26)へ続きます。