ここはウェディ族秘密の菜園…。
地上に進出した全てのウェディ族の活動を支えるため、数名のウェディの管理者・耕作のため捕らえられたヒト族・協力関係を結んだエルフ族らによって管理されている。
しかしそんな菜園に事件がおこる。
トットト式砂地栽培によって収穫量も増え、アストルティア中のウェディ達に安定供給が出来つつあったある日、いつものように畑に来たヒト族少女が見たのは、変わり果てた畑の姿だった…。
「スイカ畑が…荒らされてる、、、!?」
前日までたわわだった果実は見るもの無惨に荒らされていた。。
これまでも畑は何度か野生動物に荒らされた事があった。。。だが、いくつかのスイカが食べられり部分的に掘り返されて、といった程度。
今回のやり口は野生動物のそれとは違う、カモフラージュされているが明らかに人為的な「収穫」だった。
まず疑われたのはそこで従事していた者達だった。
しかし、すぐに疑いは晴れた。
ウェディには今では十分な量のスイカが行き届いていたし、そこで働くヒト族やエルフ達もその収穫増に対応してこれまで1日1本だったかっぱ巻きを2~3本に増やせていた。
そこで犯人の痕跡を探すべく周辺を徹底的に調べた。そして犯人とおぼしき足跡がある建物に続いているのを発見、現場に乗り込んだ。
現場に乗り込んだウェディ達の目に飛び込んで来たのは、驚きの光景だった…!
ウェディの元へ届けられるはずのスイカが陳列され、販売されていた…!
スイカはアストルティアではウェディ族の嗜好品として捉えられ、他の種族はあまり好まれていない。
報酬がカッパ巻きなのも初めて捕らえたヒト族がスイカを頑として食べなかったからだ。
「どういう事だ!」
「このスイカはどうした!?」
「どこから持ってきた!?」
「イヤ…ワタシハタダノエカキデ、、、」
「タスケテ…ユシュカ…」
と、ワケの分からない事を繰り返すばかりで話にならない。
すると店の奥から
「私の店で騒がしいな、何かあったのか?」
とオーナーと名乗る男の声が聞こえた。
…to be continued