昨日、インしてみるととそこには、リポンちゃんなるプクリポがいた。
「楽しいウソを教えてほしい」
いくらエイプリルフールだとはいっても、ウソをつくのが苦手な僕としては困ってしまう。
しかし、ここでなにかしらの回答をしなければ、おそらく報酬はもらえなくなるのだろうし、ということは、どんなことでもいいから、とりあえず入力してしまえばいいやという結論にたどり着くのだけれど、「ああああああ」とか入力するのもそれはそれで、味気ないし、あとでこれを読むことになる住宅村のみんなにもなんだか申し訳ないと思う。そもそも、エイプリルフールなのだから、リポンちゃんの「楽しいウソを教えてほしい」という言葉自体がウソという可能性もあるし、その場合、「楽しいウソを言わないで」というのが本当のお願いになるのかもしれない。いや、だけれども、それだと何も入力できないから、「楽しくないウソを教えて」というのが正解なのだろうか。
そもそも、ウソをつけと言われて相手に言うウソは相手があらかじめウソだと認識しているのだから、ここで本当のことを言ってこそ、ウソになるのではないだろうか。
う~む。
インしてから、かれこれ10分以上、自宅前に立ちすくしている。
エイプリルフールに「楽しいウソ」を教えろというのは、実はこれ、かなりの難問である。
さらに5分後。
なんか、どうでもよくなってきた。
僕は、結局、「6億当たりました」とかいうあまり楽しくないウソをついたのだった。
まあ、本当のところ、楽しいウソというのは、悪意のないウソという意味だろうからこれでいいのだとは思う。
しかし、この回答で、人から笑いを取ることはできないだろうし、結論をいえば、僕は人を笑わせることのできる楽しいウソが思い浮かばなかったのである。
ぼくは敗北感をかみしめ、次のエイプリルフールイベント、幻想画「一攫千金」へと向かったのだった。
幻想画に話しかけて先にすすむと、そこでオートマッチングがあり、
僕・人間の女の子、サポが2人という構成になった。
僕「ゴールドマンマックスだ!」
女の子「わぁ~!」
(ほぼ同時に)
僕・女の子「写真撮ってもいいですか!?」
僕・女の子「www」
最近、回線に落ちやすい僕は、なにかトラブルになるとイヤだなあと思い、野良でパーティを組むことはほとんどなかった。
でも、たまにはこういう野良の出会いもなんかいいなとひさしぶりに感じた。
僕「元気玉使おう!」
女の子「あ、私は大丈夫・・・。あ、そうだね。やっぱり使おうかな。」
僕「行くよー!」
女の子「OK!」
結局、このゴールドマンマックスの偽物から、お金はもらえなかった。
今になって思えば、この女の子は最初から、ここでお金がもらえないことを知っていたのだろう。
しかし、あそこで元気玉を使わなければ、お金がもらえないことが、なんとなく僕に伝わってしまう。
僕の楽しみを奪わないために、彼女は必要がないと分かっている元気玉をつかったのだ。
エイプリルフールに彼女がついたのは優しい嘘だった。
今回は回線に落ちなかったかわりに、恋に落ちるとこだった。
それにしても、彼女が最初に「あ、私は大丈夫」といった時点で気づくべきだった。
自分のふがいなさを噛みしめ、ぼくのエイプリルフールは終わった。
プリンスの庭の畑が枯れていた。