注意!
【この日誌は妄想二次創作ネタ日誌です。広い心でお読み下さい】
特に要注意!!
【この日誌は以下のクエストに関してのネタバレを含んでおります
Ver.4までのメインストーリー
『Ver.4 時を巡る命題シリーズ』
『Ver.2 失われた時を探して』
『Ver.3 流星の追憶』
よろしいですか?
勇者姫と盟友によって大魔王マデサゴーラが倒されて数ヶ月後、平和が戻ったグランゼドーラ王国では数年ぶりの国際学会が王立劇場にて開かれようとしていた。学会の前日の前夜祭には世界中から名だたる学者が集まり、その中には自称大学者フィロソロスの姿もあった…
フィロソロス
「…こうして再び世界中の学者が集まる日が来ようとはのう。まったく平和とはありがたいことじゃて」
???
「ご無沙汰しております、フィロソロス先生」
フィロソロス
「ん…? おぬし、カーラムくんか! 久しぶりじゃのう。あいかわらずの根無し草なのか?」
カーラム
「 『さすらいの考古学者』 と呼んでください。先生こそ、ライフワークである歴史的命題とやらに今もかかりきりなのですか?」
フィロソロス
「それなんじゃがのう、やはりわしの命題を解き明かすには実際に過去に行って確認するしかなさそうじゃ。どこかに過去へと旅が出来る冒険者でもおらんもんかな?」
カーラム
「そんなムシのいい話はありませんよ。自由に過去に行って当時の事象を確認できたら、我々考古学者や歴史学者の存在意義が無くなってしまいます」
フィロソロス
「それもそうじゃな」
カーラム
「…もっとも、過去から未来へと旅をする人物ならいるかもしれませんが」
フィロソロス
「なんじゃと!?」
カーラム
「あくまで噂なのですがね。実は最近、ヴェリナードの王室に新たに加わったセーリアという女性がいるのですが、それが300年前のラーディス王の娘だというのです。オーディス王子が暴君バサグランデを倒した時に、永遠の地下迷宮に封印されていたセーリア姫を救い出したとか」
フィロソロス
「300年前の時代からやってきた姫というわけか。それが本当なら、当時のヴェリナードを知る生き証人ということじゃな」
カーラム
「これも噂ですが、エルトナ大陸のとある村を治める巫女は不老不死の術により500年の時を生きているとか。事実とすれば、レイダメテスの災厄の頃から生きているということになりますね」
フィロソロス
「500年… それも途方も無い時間じゃが、それでもわしの命題を解き明かすには程遠いわい。なんせわしの命題は5000年の時を遡らねばならんのじゃからのう」
カーラム
「エテーネ王国… かつてレンダーシア内海に存在したという大国ですね。ですが、その存在を証明する資料や遺跡はあまりに少なく、マデ島と呼ばれる小さな島の周辺にわずかにそれらしき遺構が残されているだけだと聞いています」
フィロソロス
「せめて海洋都市リンジャハルの研究が進めばまだ展望はあるんじゃが… そっちはわしの教え子の専門じゃからな」
カーラム
「先生の教え子ですか!さぞ優秀なのでしょうな」
フィロソロス
「優秀というか… 研究熱心なのはたしかじゃが、なにしろとにかく変ったところがあってな。友人は一人もおらず常にワラ人形を小脇に抱えて時々妙な踊りを踊っておったわい」
カーラム
「それは… なんとも…」
フィロソロス
「今もリンジャハル海岸にあるリンジャの塔で研究を続けておるはずじゃ。せめて他に共同研究者でもおればのう。まぁ、あの娘に付き合って行動を共にするような者がおるとすれば、5000年の時を遡ってエテーネ王国に行ってこいというわしの願いを素直に聞けるくらい奇特な人物じゃろうて」
カーラム
「アストルティアは広いですからね。一人くらいはそういう冒険者がいるかもしれませんよ」
フィロソロス
「どうかのう… おっとすまん、わしばかり話しておったな。おぬしの方は今は何を研究しているのじゃ?」
カーラム
「ええ、実はそのことについて先生に相談したいと思っていたのです」
フィロソロス
「ほう、おぬしが他の学者の力を借りたいとは、よっぽど難しい研究内容とみえる」
カーラム
「立ち話もなんですから、詳しいことは向こうのサロンで話しましょう」
【 学者たちの夜明け その2 へ続く 】