※注意!
【この日誌にはVer4ストーリークリア辺りまでのネタバレを含んでおります】
【この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい】
※特に要注意!
【この日誌には 『メタフィクション』 『皮肉な内容』が含まれております。それでも構わないという方だけお読み下さい】
よろしいですか?
ジュレットの町長ボーレン氏は悩んでいた。ソーミャとヒューザ、そしてエックスくんの活躍によって猫魔物の脅威は払われたが、新たな問題が持ち上がっていたのである…
マーゼッタ
「あなた、少し落ち着いて下さい」
ボーレン
「落ち着いてなどいられるか! ああ、どうしてこんなことに…」
マーゼッタ
「まだ実害は出ていないのでしょう?でしたら少し様子を見てからでもよろしいのでは?」
ボーレン
「そんな悠長なことは言っておれん。町民からの陳情が山のように来ておるのだ!
『最近、冒険者たちの多くがネコを連れて町の中をうろついていて怖くて仕方がない。なんとかしてほしい!』
と…」
マーゼッタ
「以前はこんなことは無かったのに。いったいどうしたのかしら」
ボーレン
「我が町の町民たちはネコの鳴き声が聞こえただけでも大騒ぎするというのに… ああ、いったいどうすれば!」
ヒューザ
「ジャマするぜ」
ボーレン
「ヒューザ!? どうしてお前がここに?」
マーゼッタ
「私がセトリー村長に頼んで来てもらったのです」
ヒューザ
「ボーレン町長が何か困ってるらしいから力になってやってくれって村長に言われてな。で、今度は何が起こってんだ?」
ボーレン
「うむ… 実はここ最近、ネコを連れた冒険者が急激に増えたのだ。以前はペットの動物を連れて町の中を歩き回るようなことはなかったのに… お前は世界中を旅しているのだろう、何か知らないか?」
ヒューザ
「ああ、そりゃ 『ついてクン』ってやつだな」
ボーレン
「ついてクン?」
ヒューザ
「オレもよく知らないが錬金術で産み出された 『魔法生物』という生き物で、主人の後をくっついて歩くらしいぜ」
ボーレン
「あのネコもそのついてクンなのか? 魔法生物と言ってたが危険はないのか?」
ヒューザ
「生き物っつってもエサを食ったりヒトに噛みついたりするわけじゃないから、その辺は大丈夫だろうよ。フンもしないって話だしな。だから、アンタが心配しているような町の住人に危害を加えるようなことはないから安心していいぜ」
ボーレン
「だが、それを説明して町民たちが納得するだろうか。なにしろ、ネコの鳴き声がしただけでも大騒ぎになるのだぞ」
ヒューザ
「つーか、それを言ったら赤い一つ目のヤツとか羽を生やした黄色いヤツとかの方がよっぽど危険だろう。あいつら所構わず棍棒で地面を叩いたり爆発させたりしてるんだぞ」
ボーレン
「ネコとモンスターのついてクンを一緒にするな! お前にネコの怖さの何がわかる!」
ヒューザ
「アンタの怖さの基準がわからねーよ」
マーゼッタ
「お話の途中にすみません。つまり、冒険者の方々がネコ以外のついてクンを連れていれば町民の不安は解消されるのではないでしょうか」
ボーレン
「なるほど、連れているのがネコのついてクンじゃなければ良いのだな!ヒューザよ、他のついてクンにはどんなものがあるのだ?」
ヒューザ
「オレも詳しいわけじゃないが、犬や亀、豚、鳥、妖精、…ああ、あとは勇者姫アンルシアを模したぬいぐるみみたいなヤツもあったな」
ボーレン
「ヒトの形をしたものもあるのか?」
ヒューザ
「前は無かったんだが、最近はヒトの形をしたものもたまに見かけるぜ」
ボーレン
「冒険者たちがネコ以外のついてクンを連れて歩くようになるには、人気のある者を模したついてクンを作れば良いわけだ……… 」
ヒューザ
「な、なんだよ町長?」
ボーレン
「よし、決めたぞ! ヒューザのついてクンを作って大々的に冒険者に売りだそう!」
ヒューザ
「はぁっ!!? なんでそうなるんだよっ!?」
ボーレン
「なんでもお前、冒険者の間では絶大な人気を誇るそうじゃないか。三年連続でナイトに輝いたこともあると聞いたぞ」
ヒューザ
「どこの情報だよ! 大体、作るっつったってアンタついてクンの作り方知ってるのか!?」
ボーレン
「そんなもんはどうとでもなる! 善は急げだっ! 行くぞっ!」
ヒューザ
「行くってどこへだよっ! おい、町長っ!?」
はたしてヒューザのついてクンは売り出されるのか…
冒険者の熱意が 『神』 に伝わればあるいは実現するかもしれませんね。
【 ボーレン町長の悩み 完 】