※注意
【この日誌にはVer.4辺りまでのストーリー及び様々なサブクエストのネタバレを含んでいます】
【この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい】
【この日誌にはメタフィクション的な視点が含まれています】
よろしいですか?
私の名前はテオフィロス。アストルティアでは少しは名の知られた小説家だ。ファンの間ではテオという愛称で親しまれている。
「アグラニの町に町長はいない」
その理由を探るため私は弟子を伴いアグラニの町を訪れた。
住民への聞き込みでアグラニの町には町長の代わりに町の代表者ともいえる三人の人物がいることを知る。なぜわざわざ複数の人物が町の代表を務めるのか?そのような状態はいつから続いているのか?疑問を抱いた私は町の歴史を調べることにしたのだった…
弟子
「先生、いつまで食べてるんですか。調査結果をまとめるんじゃないんですか?」
テオ
「ムシャムシャ…しょうがないだろう ガツガツ…あちこち走り回って モグモグ…腹ペコなんだ
ゴクン! なかなか美味いぞ、お前も食え」
弟子
「もう充分食べました」
テオ
「…はぁ~! 満腹 満腹!」
弟子
「満足しましたか? それじゃ調査結果をまとめましょう」
テオ
「腹がいっぱいになったらなんだか眠くなったな… まとめるのは明日にしよう」
弟子
「永久に眠りたいのならお手伝いしますよ?」
テオ
「待てっ! 冗談だっ! だからその振り上げたツボを下に降ろせっ!」
弟子
「先生が 『 せっかくだからアグラニの名物料理が食いたい! 』 なんて言うから出費がかさんで仕方ないんです。余分に滞在してる金銭的な余裕は無いんですからね」
テオ
「わかったよ… で、この町の成り立ちはどうだったんだっけ?」
弟子
「 『 山神の伝説 』 という書物によると、強欲な隣人に騙され町を追われたドワーフの親子がこの地にたどりついた時、『 おぬしが正しい心を持ち続けられるならこの地で鉱石を掘るといい。山は応えよう 』 という山神イプチャルの声を聞いたのがアクロニア鉱山の起源だそうです」
テオ
「それはいつ頃の時代のことなんだ?」
弟子
「残念ながら記述がありません。ただ、親子が最初に掘り始めた坑道は町を出て東に行った海沿いの岸壁に今もあるようです」
テオ
「ちょっと待て、じゃあアグラニの町の下層にある入口は後になって掘られたということか?」
弟子
「そうです。と言うより、『 坑道を掘り進めていったら現在アグラニの町下層となっている広場に出た 』 みたいですよ」
テオ
「内側から岸壁を掘り抜いた ってことか」
弟子
「その後、鉱山の噂を聞きつけた山師たちが押し寄せて集落を築いたのがアグラニの町下層の発端のようです。そのため、下層の町の代表者は代々 採掘士のまとめ役である親方が務めるのが慣例みたいですね」
テオ
「なるほどなぁ… それじゃあ上層の町はどうやって出来上がったんだ?」
弟子
「鉱山の採掘量が増えるにつれて取引の規模も大きくなったため、当時の親方がガタラの町の採掘ギルドに相談したところ、 『 アグラニの町の上層に町を作って、そこを商取引の拠点にすれば良い 』 となったようです」
テオ
「ガタラの採掘ギルドが関わっていたのか!」
弟子
「採掘ギルドは防具鍛冶ギルドに鉱石などの素材を卸していることからドルワーム王国とも親密な関係だそうで、そのツテでアグラニの町の上層と下層の往来を容易にする神カラクリを建設できたそうですよ」
テオ
「神カラクリ… あの不思議な箱状の移動機械か。あんな便利な物があるとは知らなかったな」
弟子
「っていうか、先生 アグラニの町のことを何も知らないじゃないですか。よくそんなんで 『 アグラニ町長殺人事件 』 なんて書こうと思いましたね」
テオ
「創作活動はインスピレーションとイマジネーションが大切なんだ! 現実をそのまま書いてもつまらんだけだろう!」
弟子
「はいはい」
テオ
「…ゴホン! それよりだ。話を総合すると、上層の町を作ったのはガタラの採掘ギルドということか?」
弟子
「そういうことですね。採掘ギルドがアクロニア鉱山から産出された鉱物を一手に買い取ることで相場を安定させるとともに、アグラニの町の経済を回していたわけです」
テオ
「ということは上層の町の代表者は採掘ギルド関係者か」
弟子
「以前はそうだったようです。 …ただ、採掘ギルドは現在閉鎖されたまま活動していないそうで」
テオ
「…なんだと?」
アグラニ町長殺人事件 その4に続く
…かも?