※注意
【この日誌にはVer.4辺りまでのストーリー及び様々なサブクエストのネタバレを含んでいます】
【この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読み下さい】
【この日誌にはメタフィクション的な視点が含まれています】
よろしいですか?
私の名前はテオフィロス。アストルティアでは少しは名の知られた小説家だ。ファンの間ではテオという愛称で親しまれている。
「アグラニの町に町長はいない」
その理由を探るため弟子を伴い調査を進めた私は岳都ガタラの採掘ギルドを訪れた。そこでマスター・ホッチャから採掘ギルドが活動を休止した理由を聞かされるのだった…
ホッチャ
「採掘ギルドが活動を休止した理由 それは…
太陽の石じゃ」
テオ
「太陽の石? なんだそれは」
弟子
「たしか、ドルワーム王国を支えるエネルギー源ではありませんでしたか?」
ホッチャ
「その通り。照明としてはもちろん神カラクリの動力としても活用されている、ドルワーム王国を支える重要なエネルギー源じゃ」
テオ
「へぇ~便利な石もあったもんだ。しかしお前、そんなことよく知ってるなぁ」
弟子
「先生が物を知らなさすぎるんです」
テオ
「なっ!?」
弟子
「それで、その太陽の石がどうしたんですか?」
ホッチャ
「今から数年前、その太陽の石の輝きが急激に衰え始めたんじゃよ。ウラード国王はそりゃ焦ったもんじゃ。王立研究院に太陽の石の輝きを取り戻す研究を行わせたのはもちろん、採掘ギルドにあらゆる活動を休止させてまで新たな太陽の石を探すよう命じたのじゃ。」
テオ
「そんな話、ちっとも聞いたことないぞ」
弟子
「むしろ先生が知ってたら驚きです」
テオ
「お前なっ!」
ホッチャ
「知らんのも無理はない。太陽の石の輝きが衰えたことはドルワーム王国を揺るがす重大事じゃからな。一部の関係者以外には知られぬよう厳重な箝口令が敷かれておった。採掘ギルドの活動を休止させたのもその一環じゃ」
弟子
「採掘士から機密が漏れるのを防ぐためにギルドの活動を休止させたわけですか。でも、そのことをぼくたちに話してしまって大丈夫なんですか?」
ホッチャ
「さいわい王立研究院のドゥラ院長の功績で太陽の石は輝きを取り戻したそうじゃ。だから箝口令はもう解除されてると思って大丈夫じゃろう」
テオ
「だとしたら採掘ギルドが活動休止を続ける必要はもう無いだろう。なんだって今も休止してるんだ?」
弟子
「珍しくするどい指摘ですね。何か悪いものでも食べたんですか?」
テオ
「お前と同じものしか食べとらんわ!」
ホッチャ
「太陽の石のことは解決したんじゃが、別の問題が新たに持ち上がってな」
弟子
「別の問題?」
ホッチャ
「冒険者たちの間のドルボードの一大ブームじゃ」
弟子
「ドルボードというと冒険者たちがフィールドを移動する時に使っている乗り物ですね」
テオ
「あ~、あのバイクとか四人乗りの車とか派手なやつか。フン、どうせ女にモテようと見てくればっかり飾ってるんだろう」
弟子
「モテない男の僻みはみっともないですよ」
テオ
「やかましい! お前よりは私の方が女にモテるんだからな!」
弟子
「先生はただでさえハゲでブタで足も臭いんですから、せめて身の程くらい弁えないと女性に相手にされないと思いますが」
テオ
「足が臭いは余計だ!」
弟子
「ハゲでブタの自覚はあるんですね。安心しました」
ホッチャ
「…話を続けても良いかのう?」
弟子
「ごめんなさい。続きをお願いします」
ホッチャ
「ドルボードはドルセリンという燃料で動いているんじゃが、このドルセリンはドルセリウム鉱石という石を高温圧縮することで精製しておるんじゃ」
テオ
「なるほど、ドルボードの大ブームが来たことで燃料であるドルセリンが不足し始めた。そこで今度はドルセリウム鉱石を採掘するために採掘ギルドが全面協力することになったというわけか」
ホッチャ
「そういうことじゃ。冒険者はこのアストルティアにおける一大勢力。その経済的効果は計り知れん。ドルセリウム鉱石はかつてウルベア地下帝国の時代にダラズ採石場で採れたらしいが近年は本格的な採掘を行っておらんかったもんでな。冒険者の需要に応えるためドルワーム王国が国を挙げて採掘事業に乗り出しておるというわけじゃ」
弟子
「その影響でアグラニの上層の町に新たな代表者を送る余裕もないのですね」
ホッチャ
「うむ。おかげで弟には苦労をかけて申し訳ないわい」
テオ
「弟?」
ホッチャ
「アグラニの下層の町の代表者ホッツィはわしの弟でな」
テオ
「はぁっ!?」
アグラニ町長殺人事件 その8に続く
…かも?