※注意!
【この日誌にはVer.2 偽セレドの町外伝クエスト 『 魂がつまびく音色 』 に関するネタバレを含んでいます】
【この日誌は妄想二次創作です。広い心でお読みください】
よろしいですか?
セリクが真セレドの町に戻ってから数日が経過した。偽セレドの町の子供たちは苦労はあるものの助け合いながら穏やかに暮らしていた。そんなある日のこと…
ボッシュ
「た、大変だ女王様っ!」
リゼロッタ
「ボッシュ、どうしたのそんなに慌てて?」
ボッシュ
「それが、マシドのやつが見たことない大人がこの町に現われたって…!」
リゼロッタ
「見たことない大人? エックスさんのように 『 外の世界 』 からいらしたのかしら…」
フィーロ
「それとも、セリクのような境遇なのかも。どちらにせよ、どうするのリズ?」
リゼロッタ
「そうね、まずは会ってみないことにはわからないわ。丁重にもてなすか追い出すかはそれから決めましょう。ボッシュ、悪いけどその大人をこの高台の教会に連れてきていただけるかしら?」
ボッシュ
「あ、ああ。わかった」
リゼロッタ
「はじめまして。このセレドの町を治めているリゼロッタと申します。あなたは?」
?
「ぼくの名前は …………………… っていうんだ」
リゼロッタ
「変わったお名前ですわね。それで、この町を訪れたのはどのようなご用件かしら?」
?
「ぼくの旅はもうすぐ終わる。その前に一度訪れてみたかったんだ。自分が関わった世界がどんな所なのかを」
リゼロッタ
「関わった世界?」
フィーロ
「リズ、もしかしてこの人、ぼくたちと同じなのかも…」
?
「ああ、この教会にはオルガンがあるんだね。もしかまわなければ、ちょっと弾かせてもらってもいいかな?」
メグ
「おじちゃん楽器が弾けるの? セリクみたい!」
ベネット
「オレ聴きたい! ねえ女王様、いいでしょ?」
リゼロッタ
「しょうがないわね…。 ごめんなさい、この子たちもこう言っているし弾いていただいてもよろしいかしら?」
?
「ありがとう。それじゃあ何の曲がいいかな… そうだ、この曲にしよう。
『 この道 わが旅 』 」
少年時代の 見果てぬあの夢
今でも心に いだきつづけてる
いま 朝焼けの空を見上げて
しきりにこの胸 疼かせる
履きつぶしてきた靴の数と
同じだけの夢たち
時には見失って 探して
やがて 追いつき…
この道 わが旅 果てしなくつづく
出会いと別れを くり返しながら
いま 夢を熱く燃えたぎらせ
あしたへあしたへ 歩き出す
いま 星空の下でたたずみ
遥かな想いを 抱きしめる
ぬくもりつづけてる夢たちと
影ぼうしが道づれ
雨も風も日照りも嵐も
友だちだった…
この道 わが旅 果てしなくつづく
出会いと別れを くり返しながら
いま 夢を熱く燃えたぎらせ
あしたへあしたへ 歩き出す
リゼロッタ
「この道 わが旅 果てしなくつづく…」
フィーロ
「出会いと別れを くり返しながら…」
ミザール
「なんかよくわかんないけど…」
ミラカ
「うん… じーんときちゃった…」
?
「オルガン、弾かせてくれてありがとう」
メグ
「ね、もっと弾いて!」
?
「ごめんね、もう行かなくちゃいけないんだ」
ベネット
「えー、もっともっと聴きたいよ!」
フィーロ
「二人とも、わがまま言って困らせちゃダメだよ。充分、楽しませてもらっただろう?」
リゼロッタ
「行くって、どこへ行きますの?」
?
「 『 次の場所 』 だよ。 ぼくより前にも、大勢の人たちがそこへ向かった。今度はぼくの番なんだ 」
フィーロ
「寂しくはないのですか?」
?
「少し寂しいけどね。でもぼくが関わった世界はこれからもどんどん広がっていく。ぼくがいなくても広げていってくれる頼もしい仲間たちが沢山いるんだ。だから安心して旅立てるよ」
リゼロッタ
「これ以上おひきとめするわけにもいかないようですわね。あなたの旅に幸多きことを願っていますわ」
フィーロ
「ありがとうございました。どうぞお気を付けて」
メグ
「おじちゃん! オルガン弾いてくれてありがとー!」
ベネット
「また来てくれよな! きっとだぞ!」
旅人はセレドの町をあとにしました。
きっと、新たな旅に出たのでしょう。
私たちはもう旅人には会えないのかもしれません。
しかし、その旅人が残していったものは永遠に世界中の人々の心を照らすことでしょう。
この道 わが旅 はてしなくつづく
出会いと 別れを くり返しながら…
【 この道 わが旅 完
…ではなく はてしなくつづく 】