※ 注意!
【この日誌にはVer.3クリアまでの本編ストーリー、および様々なクエストに関するネタバレが含まれています】
※ 特に要注意!!
【この日誌には 「 破界篇クエスト 」 の 『 重大なネタバレ 』 が含まれています】
よろしいですか?
ジャイラ密林を訪れたクマリスは旅の剣士テグラムと出会い、滅びの剣として倒れた魔勇者の魂を完全に消滅させることを決意する。そのために必要な 「 魂呼びの鐘 」 を求めて、偽グランゼドーラ王国を訪れた…
クマリス
「グランゼドーラ王国… 一度も訪れたことが無いはずなのに懐かしい感じがする。私の中の魔勇者の記憶がそう感じさせるのか」
クマリス
「おっと、感傷に浸っている場合じゃない。ナムゼルは酒場にいるとテグラムは言っていたな」
ノクター
「いらっしゃい、何にするね?」
クマリス
「ナムゼルという男がこの酒場にいると聞いてきたんだが知らないか?」
ノクター
「お客さん、ウチは酒場だよ。注文しないのなら帰ってくれ」
クマリス
「ああ、す、すまない。 …じゃあ、あのクマとリスが描いてあるボトルのやつを二杯、貰おうか。」
ノクター
「へぇ~、こいつの味がわかるとはお客さん 通だね。
…はいよ。ナムゼルならあそこのテーブルに座ってる男さ」
クマリス
「あの男か… ありがとうマスター」
クマリス
「一杯飲まないか? 私の奢りだ」
ナムゼル
「やあ、こいつは嬉しいな。ちょうど一人で飲むのにも飽きてたんだ。えっと、お嬢さんの名前は…?」
クマリス
「クマリスだ。この国には旅の途中に立ち寄ってな、酒場で情報収集というわけさ。何か面白い話はないか?」
ナムゼル
「面白い話か、そうだな…」
クマリス
(テグラムの話ではこの男が持っているはずだ。 『 魂呼びの鐘 』 を。なんとしても手に入れなければ)
ナムゼル
「勇者姫 って知ってるかい?」
クマリス
「…ウワサ程度には」
ナムゼル
「このグランゼドーラ王国は勇者であるアンルシア姫が治めていたんだが、ある日突然いなくなっちまったんだ」
クマリス
「魔族に倒されたのか?」
ナムゼル
「はっきりとした理由は分からん。だが…」
クマリス
「だが?」
ナムゼル
「とても美しい娘だった。一度見たら忘れられないほどにな。もう会えないと思うと残念でならんよ」
クマリス
「どこが面白い話なんだ? せめて奢った分くらいは情報を貰いたいな」
ナムゼル
「まぁそう慌てなさんな。勇者姫は本当に美しい娘だったんだよ。歳の頃は16、7といったところか。背中まで伸びた金色の髪、青い瞳、そして口元のホクロが実にチャーミングだった…
そう、お嬢さんみたいにね」
クマリス
「…何が言いたい?」
ナムゼル
「それはこっちのセリフだ。うら若い娘がオレみたいな男に近づいて一杯奢るなんて裏に何かあると思うのがフツーだよ。ましてや勇者姫そっくりとあっちゃ疑うのが当然だ。これでも一応商人だから人を見る目に自信はあるんでね、お嬢さんが悪人じゃないのは分かる。目的はなんだい?」
クマリス
「やれやれ、私には腹芸は向いてないようだな。まぁ、むしろ良いことだと思っておくとするか。それじゃ単刀直入に言おう。貴公が持っている 『 魂呼びの鐘 』 を譲ってほしい」
ナムゼル
「魂呼びの鐘… なぜそれを知っている?」
クマリス
「テグラムから聞いた」
ナムゼル
「テグラム… ああ、あの男か」
クマリス
「頼む、どうしても必要なんだ!」
ナムゼル
「いいさ、譲ってやるよ」
クマリス
「ほんとか!?」
ナムゼル
「893,000ゴールドだ」
クマリス
「はち…! ふざけるな! いくらなんでもボッタクリだろう!?」
ナムゼル
「この魂呼びの鐘をオレに譲ったパピルマってプクリポがその値段だと言ってたんだ。それに見合う対価が払えないのなら悪いがこの鐘は譲れない。オレにも商人としての矜持があるんでね」
クマリス
「対価… ならこういうのはどうだ?
私はアラハギーロ王国の代表セラフィとセレドの町の女王リゼロッタの知遇を得ている。メルサンディ村の村長の息子とも知り合いだ。もし貴公がそれぞれの地で商売を望むなら私が間を取りもつこともできると思うが」
ナムゼル
「本当か!? そいつは商人としちゃ願ってもないことだ!」
クマリス
「魂呼びの鐘を譲ってもらえるか?」
ナムゼル
「もちろんだ。充分すぎる対価だよ」
クマリス
「交渉成立だな」
【 憎しみのはてに その4 につづく 】